資金的に厳しくなってくると、「無い袖は振れない。」とばかりに、支払いを滞らせる会社があります。
中小零細企業の場合、会社は社長といっていいでしょう。
そして、意外と多くの社長がここで、間違ってしまいます。
売上を上げようと躍起になり、支払いを滞らせている会社に対しての連絡を疎かにしてしまうのです。
ない袖は振れない・・・。払えないから連絡しても・・・。特に遅れても害が少ない所に対してはそれが顕著になります。
ただ、金融機関への借入金の返済は滞らせません。借りれなくなるとまずいからです。
そして、税金や社会保険。これは滞らせるととても怖いので、なんとか出向いて延滞等しながらしのぎます。・・・
これではその会社の経営が良くなることは絶対ありませんね。
考えてみれば当然です。
支払いを滞らせられている会社は仕入先です。仕入先は得意先にもなるところです。
仕入先ではなくても、取引をいている会社なので、少なくとも信頼関係はあった会社です。
その信頼は全く失ってしまいます。
きっとお二度と取引はしないでしょう。そしてその会社が、誰か(得意先)を紹介することも絶対ないでしょう。
売上を上げようとしてもこれでは絶対上がりません。
無い袖は振れない。支払いを滞らせて得るものはお金です。
ただ、失うものは信用です。
商売でお金は大切ですが、お金よりも信用が大切なのは言うまでもありません。
金はお金ですが、金の卵を産むガチョウが信用です。
「巧詐(こうさ)は拙誠(せっせい)に如かず」という言葉があります。どんな策よりも誠実に対応することが肝心です。
無い袖は振れない、で失うのは信用。
銀行や税務署、社会保険事務所の対応も大切ですが、
その前に、これまで信頼してくれていた、今支払いの滞っている会社に出向き、
誠実に、どうやって支払っていくのか話し合いをし、定期的に連絡をとるべきです。
上手い行かない会社は順番が逆になっています。
銀行、税務署よりも、今まで信頼してくれていた取引先を大切にしないと、いつまでたっても経営は良くならないのでは?
ではでは。