【サルでもわかる相続税⑤】
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相続税の計算の流れは、
A→B→C
・A=課税価格の計算
・B=相続税の総額の計算
・C=各人の相続税の総額
です。
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次はBです。
計算方法は
(A-基礎控除)×相続税率
です。が、
少しひねります。
法定相続人が法定相続分を相続したと仮定して計算します。
法定相続人と法定相続分は民法により定められています。
詳細は後で説明しますが、
例えば、
亡くなられた甲さんに、妻と子aと子bの3人がいたとします。
この場合の法定相続人は妻と子aと子bの3人。
法定相続分は妻1/2、子a1/4、子b1/4となります。
相続財産は遺言や遺産分割で
どのように分割してもかまわないのですが、
相続税の計算では、
法定相続人が法定相続分で相続財産を分けたと仮定して
相続税を計算します。
相続税の総額の計算方法
(A-基礎控除)を
法定相続分で按分。←それぞれに×相続税率。
各相続税を合計する。
言葉ではわかり難いですね。
ただ簡単です。
数字を入れてみます。
A=甲さんの遺産総額
が基本となります。
A=甲さんの遺産総額です。
ただ、ここに足したり、引いたりするものがあります。
足すもの(+α)・・・甲さんからもらった一定の贈与財産。
生命保険金など甲さんの本来の財産ではないのですが、
相続税法上財産とみなすもの。
などなど。
引くもの(-β)・・・墓・仏壇などの非課税財産(相続税法で決められているもの)
甲さんの借入金などの債務。
葬式費用も引けます。
などなどです。
ということで、
A=甲さんの遺産総額
の時もあり
A≦甲さんの遺産総額
の時もあり
A≧甲さんの遺産総額
の時もあります。
A≒甲さんの遺産総額
とでもしましょう。
ただ、≒だとわかり難いため、
資産総額に足したり(+α)引いたりした(-β)後の金額=正味の遺産額
A=課税価格=遺産総額+α-β=正味の遺産額
とします。
足すもの(+α)、引くもの(-β)
については、後日説明します。
まずは相続税の計算の全体像とらえてください。
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まとめ
・相続税の計算 A→B→C
・A=課税価格の計算
・B=相続税の総額の計算
・C=各人の相続税の総額
今回やったこと
・A=課税価格の計算=甲さんの遺産総額+α-β=正味の遺産額
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