音に色彩を感じる・・・これは私たちが音楽で日常的に感じていることなので、何も不思議なことではないのですが、
ちょっと考えてみると、音も色彩も波なので、共通しているということができます。
同じ波といっても、色は電磁波の中で見える範囲にあるものであり、
電磁波とは、電場と磁場が相互に関連しながら伝わる波のことだそうで、エックス線、ガンマ線、マイクロ線などがあってその範囲は広く、意外と可視光線の範囲は狭いものなんですね。
色は、目に見える電磁波なんですね。
(すごいなあ、電磁波が見えるなんて)
可視光線より波長が短いと紫外線になり、これが見える虫もいます。
可視光線より波長が長いと赤外線になり、これが見える生物もいます。
もっと波長が長くなると「電波」になり、テレビやラジオが利用しています。
それよりもっと長い波長で、20ヘルツから20キロヘルツぐらいが、人間の可聴範囲になります。
(犬や猫は、明らかにもっと高い音が聞こえていますね)
音は電磁波ではなく、空気や物質の振動で伝わる波です。
音楽をやっている人は「倍音」をよく知っていますが、
音をきいた時に、波長の短い倍音が聴こえるように、はるかに波長の短い電磁波の「色」が共振して見えるということはあり得ると思います。
音をきいて色が見えることを「共感覚」と言います。
「共感覚」にも色々あり、数字や言葉に色を感じる人もいるそうです。(おもしろい!)
音に色を感じる人は音楽家に多く、「色聴」と言われます。
モーツァルトやリストもそうですし、スクリャービンも色聴に違いないと思います。
スクリャービンは音楽と色彩を統合し、虹の7色がスクリーンに投影される「色彩ピアノ」を考案しました。
音階から感じる色は、人によって違いはありますが、ほぼ虹の色に近いと言われています。
ドが赤、レが黄色、ミが緑、ソが青、ラが紫というように。
スクリャービンの色は、ドが赤、レが黄色、ミが空色、ファが深い赤、ソがオレンジ、ラは緑、シは青でした。
音階だけではなく、調によっても色がありますね。
ベートーヴェンの田園交響曲はへ長調で緑色のように。
転調すると色が変わります。
それから和音にも色がありますね。
そのように、ピアノを弾くときに、色をイメージしながら弾くと、表現が豊かになると思いますので、色々と色で遊んでみてはいかがでしょうか?