この動画は、スタインウェイ、ベーゼンドルファー、ベヒシュタイン、ブリュートナーという世界の四大ピアノメーカーの魅力に迫っています。
日本のヤマハとカワイは、スタインウェイと同じ方式をとっていますが、他のメーカーはそれぞれ造りが違います。
ベヒシュタインは「総アグラフ」を使って、余計な響きを排除しています。
「アグラフ」とは、弦の長さと、屈折の角度を3本とも同じにする部品です。
だからベヒシュタインは、透明な響きがするのですね。
スタインウェイは、高音と次高音はアグラフを使っていません。だから豊かな共鳴があります。
ベーゼンドルファーは木材にこだわって、弦楽器のような響きを生み出しています。(外枠にもスプルースを使用)
ベーゼンドルファーとブリュートナーは、弦が一本ずつ張られていて、手間のかかる贅沢なつくりになっています。
(他のピアノは弦がUターンして張られています)
高音部にカポダストロという独特なフレームがあり、中が空洞になっているので、豊かな響きを生み出しています。
ブリュートナーの高音部は4本弦になっています。(他のピアノは3本弦)
追加された1本は共鳴弦で、打弦はされません。
これをアリコートシステムと言います。
YouTubeで見ても、4種類の響きの違いがわかります。
4種類、それぞれの美しさに涙が出そうになります。
これを見て、以前に各ピアノを一生懸命調べていたことがあり、懐かしく思いました。
「アグラフ」「カポダストロ」「アリコート」など、懐かしい言葉が並んでいます。
そして、ベルリンやニューヨークのスタインウェイで弾かせてもらったこと、
ウィーンのベーゼンドルファーでインペリアルを借りて弾いたこと、
ライプツィヒの町を歩いていたらブリュートナーを見つけて、飛び込んで弾かせてもらったことなどを、次々に思い出しました。
ベヒシュタインは東京のお店で、1920年頃の年代物を弾かせていただき、あまりの美しさに涙しました。
思えば色々と楽しい人生でした・・・・と、まだ終わってないけれど(^◇^;)
この4つのメーカーは、それぞれ世界最高のピアノづくりをしていて、4つとも世界最高です!
世界最高は一つではないんですね。
どれも全部が世界最高!
どうか100年後もみんな残っていますように・・・!