今日はセバスチャン・ジャコーさんのフルートと、吉野直子さんのハープのコンサートに行きました。

ジャコーさんはベルリンフィルの主席奏者で、ジュネーブ音楽院でジャック・ズーン氏に学んだ方です。

ジャック・ズーンさんはサイトウキネン・オーケストラの主席奏者でもあり、毎年松本の音楽祭にいらしています。

地元の有志で、サイトウキネン・オケのメンバーをお食事に招いたことがあり、なんと私の前にジャック・ズーン先生がいらしたこともありました。(これも世界の奇跡シリーズですね!)

 

今日の演奏は、もちろん頭が痺れるほど素晴らしいものだったのですが、どうして人間は音楽を聴くと感動するのでしょう?

最近の脳科学では、好きな音楽を聴くと、脳内で麻薬物質が分泌されるためとされています。

音楽を聴くと、脳内でドーパミンが分泌され、そのために快感を感じるというのです。

それはおいしいものを食べた時と同じ快感とされています。

しかし実感としては、おいしいものの快感と音楽の感動が同じものとは、とうてい思えません!

音楽の感動は、もっと精妙で振動数が高いものであり、心の奥深くまで届くものですよね。

 

また最近の研究では、音楽がオピオイドという脳内麻薬が分泌される脳の領域に影響を与えることがわかりました。

脳から分泌されるオピオイドは、鎮静作用と抑うつ効果があり、脳のドーパミン分泌を促し、幸福感をもたらします。

しかしこのオピオイドというのは、強い鎮静作用があるため、手術の痛みや、末期がんの痛みに対して用いられる薬物であり、

モルヒネに似た作用があります。

人間の頭の中に、そんなに強い麻薬作用のある物質が内蔵されているなんて驚きですが、さらにそれが音楽によって分泌されるとは、本当に驚異的な影響力ですね!

でもこれが事実なのは、私たちが繰り返し同じ音楽を聴いたり、コンサート会場へ足を運んだりすることで証明されていると思います。

みんな音楽中毒になっているのですね。

何かに依存することは良くないと言われますが、私は音楽依存症です。