新橋の近くにイギリスのアンティークのお店「ヴィクトリアン・クラフト」があります。
私はこのお店が好きで、ムーサ ピアノスクールにある椅子や小さなテーブル、鏡、本棚などをここで揃えています。
先日久しぶりに行ってみると、珍しい巻紙の自動ピアノがありました。
これは巻紙(ピアノロール)に記録された楽譜を読み取って、空気の力で自動的に演奏するピアノです。
19世紀のヨーロッパで発達しましたが、1920年頃に蓄音機が発明されると、次第に廃れていきました。
14世紀に始まるカラクリ人形の技術がオルゴールと結びつき、次第にピアノへと向かいます。
何とかピアノを自動で演奏させたい、演奏を記録したい、演奏を何度も反復させたいという人間の夢が、
何十年もかかって結実したものです。
その人間の夢が愛おしいものですし、夢の実現のために進み続ける人間の意欲と実行力に敬服します。
どんな音がするのか実際に聴いてみたいものですね。