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先週の土曜のことですが、松脂を塗っている最中に、弓を床に落としてしまいました。

打ちどころが悪かったのか、拾い上げたときには弓の先が割れていました。
バラけた弓の毛を見ながら、最初は何が起こったのか、よくわからなかったので、壊れたことを理解するまで、ちょっと時間がかかりました。


とりあえず状況を写真に撮り、どうしたらいいのか、友達にメールしてから、
「いやいや楽器屋に電話やろ!」
と、松尾弦楽器に電話をし、翌日は日曜でしたが、開けてくれるというので、雪の中行ってきました。


珍しく社長さんがおられて、見てくれたのですが、断面が斜めになっているので、治せるが難しいとのこと。

そのままにしていても仕方がないので、入院させることにしました。


本当は次の火曜日にレッスンが入っていたので、休もうかと思ったのですが、そうもいかない-、何故ならこの弓も師匠から譲っていただいたものなので、黙って修理して、知らんぷりしていても、きっと師匠が持ったらすぐわかってしまうでしょうから。

そこで、師匠に事情を説明するメールを送ったら、
「ショックですね。でも大丈夫、使えるようになりますよ。レッスンは前の弓でやりましょう」
とすぐ返信をくれたのがありがたかったです。


形あるものは壊れるといいますが、何物にもかえがたいものが壊れてしまった場合、精神的なショックの方が大きいですね。


松尾弦楽器の社長さんからも、
「いい弓ですよね。保険は掛けてますか?」
と言われたのですが、こういうものは大量生産品とは異なる唯一無二のものです。
代替がきかないものですから、保険を掛けていたとしても、修理代くらいしか出ないのですから、あまり意味がないんですよね。


で、火曜のレッスン。
一番初めに買ったアルシュの弓で弾くのですが、何だか棒みたい。
今入院中のフランソワ・ロッテ弓で初めて弾いたときの感動を思い出して、少しへこみました。


レッスン後、師匠は、
「多分大丈夫やって。弓は楽器本体と違って、専門の職人さんがいるくらい、修理は難しいんやけど、松尾(弦楽器)さんで手に負えないとなったら、そういうとこに出してくれると思う。それでももしあかんかったら、僕の知ってるとこ紹介したげるし、また修理に出したらいいやん。」


となぐさめてるんだか何なんだか、よくわからない言葉をかけてくれました。

明日引き取りに行ってきます。