「2029年ショック」変動金利・不動産・国債リスクが交差する日本経済(連載:第14回)
利上げペース加速が変動金利型住宅ローンに与える影響
日本銀行では、物価上昇の懸念から早期利上げの意見も出ています。
政策金利が検討される年内の政策決定会合のスケジュールは次のとおりですが、この3回の会合で利上げが続く可能性があります。
・9月 17日・18日 -
・10月 29日・30日
・12月 17日・18日
半年ごとの利上げであれば、次は12月なのですが、早まって9月の利上げが話題になっています。
政策金利は、変動金利型住宅ローンの金利に影響します。
金利上昇が早まることへの影響を考えてみましょう。
返済先送りでローン残高の積み上げが増える
変動金利型住宅ローンには5年ルールが適用されているローンが多く、この5年ルールでは、返済を遅らせるデメリットがあるため、再計算時のローン残高は契約当初の予定よりも増えてしまいます。
そして、利上げのペースが速くなることで、さらにこのローン残高は増えることになります。
ローン残高が増えると、5年ルールでの5年という猶予期間が終了した時の返済額は大きくなってしまいます。
金利の上昇だけではなく、利上げのペースが上がることによるローン残高の増え方も重要なのです。
125%ルール適用者の増加
返済額が上がるということは、125%ルールの適用者も増える、ということです。
私の試算では、あと3回の利上げがあると、多くの方に125%ルールが適用される、という結果が出ています。
ですが、この125%ルールにも返済を遅らせるデメリットがありますので、新たなローン残高の積み上げを発生させることになります。
つまり、125%ルールはさらに5年後の返済額をアップさせるリスクになるのです。
マイナス金利が解除された2024年3月以前に変動金利型の住宅ローンを借りた人は、2029年春以降に返済額がアップする可能性がかなり高いです。
どのくらい返済額がアップするのか、試算をしておいて2029年の家計に備えるようにしてください。
川淵ゆかり
厚生労働省 1級FP技能士
経済産業省 高度情報処理技術者
https://yukarik-fp.jimdofree.com/
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