先日、学生時代の友人と久しぶりに会ってお酒を飲む機会がありました。

その友人は会社員として働いていて、私は起業をしている立場です。

話が進むうちに、友人は「自分も起業して自由に働けたらいいな」と私を羨ましがり、私は「毎月安定したお給料が入るのは安心だな」と友人を羨ましがりました。

私たちは、互いに無いものねだりです(笑)

 

そして、そこには「給与所得」と「事業所得」という二つの所得形態があり、それぞれのメリット、デメリットを互いに知っていたからなんだと思います。

 

 

 

 

給与所得は、会社に勤めて給料をもらう形の収入です。

これは毎月一定額が振り込まれるので生活の計画が立てやすく、住宅ローンやカードの審査など社会的な信用も得やすいのが大きな強みになります。

また、健康保険や年金といった制度にも守られているため、安心感もあるでしょう。

しかし、その一方で、働くのをやめてしまえば収入は途絶えますし、税金は収入が増えるほど重くなります。

さらに、会社や上司の評価によって給料が決まるため、自分の努力が必ずしも収入に直結するわけではありません。

 

一方で、事業所得は自分でビジネスをして得られる収入です。

自分の工夫や仕組みによって収入を増やせる点が魅力であり、努力次第で大きく伸ばすことも可能となります。

経費を使って節税できたり、人や仕組みを使って自分の時間以上の成果を得られたりする点は、給与所得にはない大きな強みです。

ただし安定性には欠け、うまくいかなければ赤字になるリスクもあります。

自分で判断し続けなければならない責任も重いため、安心感という点では給与所得には遠く及ばないでしょう。

 

このように、どちらにもメリットとデメリットがあるため、一方だけに頼ると不安が残ります。

だったら、両方のいいところを組み合わせることです。

会社員としての給与で生活の基盤を守りながら、無理のない範囲で副業を始めて事業所得を少しずつ育てる。

これによって、安定と自由の両方を手に入れることができます。

毎月の生活費は給与でまかない、副業で得た収入は新しい挑戦や自己投資に回す。

この循環を作ることで、経済的な安心感を持ちながら、未来に向けて大きな成長の可能性を開くことができます。

 

ただ、ここで大切なのは、無理に頑張り過ぎないことです。

たとえば、好きなことや得意なことを発信し、それを少しずつ形にしていくことから始めるようにしてください。

小さな副業でも、続けていくうちに収入の柱となり、やがては事業所得へと育っていきます。

これは単に収入が増えるだけでなく、自分らしい生き方を実現する手段にもなります。

 

私の新刊『50歳からはじめる頑張らない起業』では、このような「無理をせず、自分に合った方法で副業を始める」ための具体的な考え方と実践方法をまとめています。

これは50歳からの挑戦を意識した本ではありますが、実際には年齢を問わず参考にできる内容です。

給与所得と事業所得の両方をうまく取り入れたいと考えている方にとって、最適なヒントになるでしょう。

FIRE、つまり経済的に自立し、自由に生きることを目指す方にとっても、この考え方は非常に役立つはずです。

 

 

 

 

安定か自由か、どちらかを選ぶのではなく、両方を組み合わせる。

そうすれば、安心も成長も同時に手に入れることができます。

今の生活を大切にしながら、未来に向けて小さな一歩を踏み出すこと。

その積み重ねが、豊かで自由な人生へとつながっていくのです。