マリオットボンヴォイアメックスは、これまで旅行好きの方にとって非常に魅力的なクレジットカードです。

年会費を上回る価値のある無料宿泊特典や、比較的達成しやすい条件でのホテル上級会員資格付与など、旅行の質を高める特典が数多く用意されていました。

しかし、今回の改定により、年会費が大幅に引き上げられたうえ、特典獲得やステータス到達の条件が厳格化され、以前ほどのコストパフォーマンスは期待できません。

そのため、以前のように「旅行好きなら持っておいて損はない」というカードではなくなり、代替カードを検討する価値が出てきたと言えます。

 

このような状況でおすすめできる選択肢の一つが、セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレスカードです。

このカードは、通常年会費が2万2000円(税込)で、年間200万円以上の利用があれば半額の1万1000円になります。

世界1300カ所以上の空港ラウンジを利用できるプライオリティ・パスが付帯し、海外旅行傷害保険は最高1億円(利用付帯)と補償も充実しています。

また、JALマイルが高効率で貯められる「SAISON MILE CLUB」を利用でき、旅行好きの方にとっては航空・空港面でのメリットが大きい一枚です。

マリオット系列ホテルでの特典はないものの、空港サービスやマイル獲得を重視する方にとっては、十分に魅力的な代替候補と言えるでしょう。

 

 

クレジットカードの世界では、このような制度改悪は珍しくありません。

そのたびに解約や新規契約を繰り返すのは面倒ですが、実際には金銭的なコストはかからないので、工夫次第で手間を最小限にすることは可能です。

長期的に改悪しなさそうな「無難なカード」を持ち続けることも考えられますが、その時々で条件の良い「おいしいカード」を選び、特典を最大限に享受し続けたほうが、結果的に得をすると思います。

もちろん、頻繁な切り替えには多少の手間が伴いますが、それは事前の準備で大幅に軽減できます。

 

切り替え時の手間を減らす最大のポイントは、手間コストを抑えることです。

特に手間がかかるのは、カードに紐づけた公共料金やサブスクリプションサービスの決済情報変更ではないでしょうか。

これをスムーズにするためには、日ごろから支払い先の情報を整理しておくことが重要です。

具体的には、クレジットカードごとに支払いしている「サービス名」「決済情報変更ページのURL」「備考(請求日や契約内容など)」という項目でリストを作成します。

このリストをクラウドで管理しておけば、解約やカード切り替えの度にそのリストから順に変更手続きするだけなので、数十分程度で作業も完了するはずです。

 

これで制度改悪があっても精神的負担は大きく減りますし、特典を最大限に活用するための切り替えも恐れず行えます。

結果として、長期間ひとつのカードに縛られるよりも、常にその時点で条件の良いカードを利用でき、旅行や日常生活の質を高く保つこともできるでしょう。

準備を整えておけば、制度改悪は損失ではなく、新しい特典を得るチャンスに変わるのです。