私たちはつい、何かを始めようとすると「正解」を探してしまいます。

例えば、「今はYouTubeがいいらしい」と聞けばYouTubeを始め、「ブログで稼げる」と聞けばブログに飛びつきます。

ところが、すでに多くの人が殺到している分野では、後から入った人が活躍するのはとても難しいのです。

これが、いわゆる「レッドオーシャン」と呼ばれる状態です。

競争が激しく、差別化も難しいため、頑張っても報われにくくなります。

 

一方、「ブルーオーシャン」とは、まだ競争が少ない分野や切り口のことを指します。

誰も気づいていないけれど、実はニーズがある場所。

そこでは、自分のやり方を貫きながら、まわりに振り回されずに活動できます。

 

 

ブログを例に考えてみましょう。

多くの人は「モノを売る」ために記事を書きます。

「おすすめのサプリはこちら」「この化粧品が人気です」といったものです。

でも、それはすでに多くの人がやっていますし、読者も売り込みだと感じてしまい、なかなか読まれません。

そこで、視点を少しずらします。

「モノを売る」のではなく、「知りたいことを伝える」内容に変えるのです。

例えば、「50代の疲れやすさは何が原因なのか」「更年期に感じる不安をどう受け止めたらいいか」といったテーマなら、読んでみたいと思う人も多いはずです。

そして、共感してもらえたら、その後に商品を紹介しても自然に受け入れてもらえるようになります。

 

Kindleやオンライン講座でも同じです。

「買ってほしい」と思って出す本ではなく、「ちょっと見てみたい」と思われるような内容にすることで、読者の心理的ハードルを下げられます。

例えば、「50代で初めてパートを辞めてみたら、意外と幸せだった話」など、ちょっと気になるタイトルであれば、読む前から心が動きます。

オンライン講座でも、「こうなりましょう」という目標達成型ではなく、「こんな生き方っていいな」と思ってもらえるような、やわらかい雰囲気を重視すると、同じように価値観を持った人が集まってきます。

 

このように、情報や競争の多い世界では、“普通に頑張る”だけでは埋もれてしまうので、ほんの少しアプローチの方向をずらすことで、今までとはまったく違う成果を出すことが可能です。

 

とくに、50代という世代は、自分の価値観と世界観を持っています。

人生の喜びや挫折、人との関係性、健康のこと、子育てや親の介護など、若い世代にはわからない経験があります。

その経験を活かせる「ずらし」の場所を見つけることで、あなただけのブルーオーシャンが生まれます。

 

これまでのように、頑張って他人と同じ土俵で競い合うのではなく、自分の得意な分野で、無理のない方法で、必要としてくれる人にだけ届ける。

そんなやり方なら、心にも体にもやさしい働き方ができます。

この「ずらし」や「ブルーオーシャン」の考え方が、これからの時代の生き方や働き方にとって、とても重要です。

あなたも、この考え方で、何ができそうか考えてみてはいかがでしょうか?