先日、知り合いが起業したというので、呑みに行きました。
そこで詳細を聞いてみると、そもそも働いていた会社の下請けとして起業したというのです。
本人は、安定した売上はあるし、今は忙しいけど、おいおい時間を作って取引先を増やしたり、業務を拡大をしていくんだと言いながら、目を輝かしていました。
でも、ビックリですよね。
だって、そもそも働いていた会社の下請けとして起業って、たんに社員から業務委託になっただけですよ。
しかも、社員から業務委託ということは、もう最低賃金の縛りはなくなりますし、労働基準法に守られることもありません。
社員なら仕事がなくても給与の支払いは生じますが、業務委託ならお金を払う必要もなくなります。
ということは、これって元いた会社にしたら、ムッチャおいしい契約変更じゃないですか。
よくよく話しを聞けば、おいおい時間を作ってって言ってたけど、忙しい時はそれどころではないので、その忙しい時のことを考えたら、あまり取引先を増やしたり、業務を拡大をしていくこともできないようです。
つまり、その会社の都合でどうなるかも分からない…
今の安定した売上を維持したいから、どうすることもできない…
これって、完全に生殺与奪権を握られてますよね?
もはや、何のために起業したのかさっぱり分かりません。
そもそも、私が起業したのは、誰にも生殺与奪権を握らせないっていうのが理由でした。
誰かに生殺与奪権を握られるということは、その握った人の風下でずっと言いなりになりながら生きていかないといけない訳ですから…。
どうせなら、自分で選択できる人生を生きたい!
だから、仕事も、投資も、何かに集中しすぎることも、依存しすぎることもしないようにしています。
個人的に「社畜」という言葉は好きではありませんが、別にサラリーマンを下に見たことなんて一度もありません。
「社畜」というのは、会社に生殺与奪権を握られていることを言うと勝手に解釈しており、自分の選択でサラリーマンをしていたり、自分の選択如何でいつでもサラリーマンを辞めるという選択をできている人を「社畜」とは言わないし、そういう人はそれはそれでイイことだと思ってます。
逆に起業しても、誰かに生殺与奪権を握られた上で、どんなに羽振りが良かったとしても、あまり羨ましくも感じないです。
起業とか、FIREとか、そういう単語ばかりが先行して流行りますが、その実は、生殺与奪権を誰にも握らせない、自分で選択できる人生を生きるってことなんだと思うのですが、皆さんは、どう思いますか?
