昨年、『日本型FIRE成功の秘訣がわかる本』という本を出版しました。

 

 

 


すると、いろいろな人から、いろいろな情報を教えていただける機会が増えました。


それはそれで。とてもありがたい話なのですが…。

でも、中には、ちょっと残念な情報もあります。


 


それは何かというと視点が低い情報です。


こういうお金に関する情報の場合、一番重要なのは、【お得】という言葉の定義になります。

もちろん、自分にとっての【お得】で構わないのですが、どうも目先の【お得】に振り回されている人が多いようです。


では、【お得】といわれている情報は、本当に【お得】なのか考えてみましょう。


例えば、あるクレジットカードだと航空券購入時のポイント還元率がかなりお得というものがあります。

しかし、そのクレジットカードで決済するためには、専用サイトで購入しなければならず、その専用サイトが他のサイトよりお高めだったということはよくあります。

これは【お得】ではありませんよね。


私の中では、【お得】というのは、総体的な持ち出すものの総量が低いことだと定義しております。


楽天市場で買い物する場合、商品検索をした結果画面で、必ず、「商品価格+送料−獲得予定ポイント」での比較を行います。

商品価格だけで比較していると、送料が高かったり、ポイント還元率が悪かったりして、総体的な持ち出すものの総量が低い場合があるからです。

なので、価格や送料だけではなく、獲得予定ポイントも含めた総量での【お得】さで比較するべきだと思います。


こういう発想は、非常に重要です。

本の中でも書きましたが、住む場所を都内にするか、近郊にするかを比較する場合、家賃と車の合算での比較はよくやります。

しかし、出費の総量の差は、食材の物価、塾や学校などの教育費でも地域差はでますので、そこまで視野を広げて比較するべきです。

もっというと、通勤時間分の有効活用、呑みに行ったときの終電を気にするストレスなども含めたらどうでしょう。

これは、通勤時間が減った分、仕事ができたり、自由な時間が増えるという側面もありますが、通勤時間という時間があるからこそ本を読んだり、英会話の勉強ができたりするという考えもあります。

ここまでくると、完全に主観ではありますが、そこまで視野を広げて、自分にとっての最良の選択をして欲しいのです。


また、手法についてもそうですね。


電車に乗る場合、VIEWカードの還元率は1.5%です。

一見、【お得】に見えますが、これは本当にお得なのでしょうか?

例えば、横浜から海老名まで移動するのに相鉄線を使います。

普通に切符を買うと310円。

Suicaだと5%引きなので308円。

SuicaとVIEWカードだと1.5%還元なので304円。

回数券なら282円。

回数券をVIEWカードで買うと277円。

チケットショップで株主優待券を買えば230円ぐらい。

土日限定回数券だと221円。

土日限定回数券をVIEWカードだと218円。

そして、株を買えば株主優待券をタダでゲットできる上に株主配当でお金がもらえることも…。

ただし、株価の変動によって大きくマイナスになることもありますので、ここでの比較には出しません。

いかがでしょう?

【お得】と言われているVIEWカードを使うことで常態化してしまいがちですが、それだけではなく視野を広げて見直してみれば、もっとお得な方法もあるということです。


どこまで視野を広げられるかは、視野を広げるというより視座を上げて俯瞰する意識を持ってください。

どうしても、【お得】な情報を聞くと、単一的な比較で受け入れてしまいがちですが、俯瞰することで、それが本当に【お得】かどうかの判断もできるようになるはずです。

ヘンな情報に振り回されなくなるためにも、この感覚を身につけてくださいね。