「種銭」が人生を変える──最初の一歩を踏み出す資産形成の本質
こんにちは、小林且昌です。
今日は、どんな人でも資産形成を始めるうえで避けて通れないテーマ、「種銭をつくる」ということについてお話しします。
投資や資産運用というと、「どのファンドがいいのか?」「どの銘柄が上がるのか?」という話題に目が行きがちです。でも実際にお金を増やしている人たちが大切にしているのは、そこではありません。
それは――「どれだけの元本をつくれるか」ということ。
◆ 種銭がないと、資産は増えない
資産形成は、雪だるまを転がすようなものです。最初の芯(=種銭)が小さいと、どんなに頑張って転がしてもなかなか大きくなりません。でも、最初の芯をしっかりつくっておけば、あとは転がすたびに雪(=お金)がどんどん増えていくんです。
例えば、毎月1万円を年10%で運用しても、20年後に約760万円。一方、毎月20万円を年3%で運用すると、20年で5,000万円を超えます。
驚くほど単純ですが、これが真理です。
「利回り」よりも「積立額」こそが人生を変える。
◆ 種銭をつくるには、順番を変える
多くの人は「収入-支出=貯金」だと思っています。けれど、資産を増やす人の考え方は違います。
収入-(先取り貯金+投資)=支出
この順番を変えるだけで、家計の流れが一気に整います。最初に“未来の自分”へ支払いをするんです。残ったお金で生活する、これが基本の形です。
この「自分に先に支払う」という習慣が、人生を豊かにします。
◆ 支出は「他人への支払い」、投資は「自分への支払い」
自分へのご褒美として買うブランドバッグや最新家電。気分は良いですが、支払っているのは「お店」や「企業」に対してです。
つまり、お金を使う=他人に支払う行為。
一方、貯金や投資は“未来の自分への支払い”。
これを意識すると、使うお金の意味がまったく変わります。
お金を「消費」ではなく「育てる」方向へ。
このマインドを持つだけで、1年後の残高は確実に変わります。
◆ 最初の100万円が人生を変える
最初の100万円をつくること。これが資産形成のスタートラインです。
100万円を貯めた経験がある人は、その後の200万円、300万円が驚くほど早く貯まります。なぜなら、“できた”という実感が自信につながるからです。
この「最初の100万円」をつくる過程で、あなたはお金の使い方、我慢、計画性、自己管理…あらゆるスキルを身につけます。だからこそ、100万円は「お金」ではなく「力」です。
◆ 行動が“複利”を生む
アインシュタインは言いました。
「複利は人類最大の発明だ」と。
でも、複利はお金だけに働くものではありません。
「行動」にも複利が働きます。
毎月3万円を30年続けると約1,700万円。
毎月10万円なら30年で5,800万円。
20万円なら20年で5,400万円。
けれど、もっと大切なのは数字ではなく、「続ける仕組み」を持つこと。
積立を自動化し、感情を排除し、ただ続ける。
この“継続の複利”こそが、最強の武器です。
◆ 黄金の木を育てるイメージで
資産は“黄金の木”のようなものです。
最初は小さな苗。
そこに水(積立)と光(知識)を与える。
やがて幹(資産)が太くなり、枝(投資)が広がり、果実(運用益)が実る。
果実を少し味わい、残りを根に戻す――それが「複利」。
こうしてお金が循環し、減らない豊かさが育っていきます。
◆ 「種銭」がある人は、選べる人になる
100万円、500万円、1,000万円と貯まっていくと、不思議と焦りが消えます。
それは「お金がある安心感」ではなく、「選択できる自由」。
- 仕事を無理に続けなくてもいい
- 家族との時間を増やせる
- 突然の出費にも慌てない
お金は安心を買うものではなく、「選べる人生」をつくる道具です。
その道具を手にするためには、まず「芯」を太くすること。
つまり、種銭をつくることなんです。
◆ 未来の自分に支払う生き方へ
資産形成のスピードを決めるのは、テクニックでも利回りでもありません。
それは「行動の早さ」と「芯を育てる意志」です。
- 収入から先に自分に支払う
- 固定費を整えて、生活を軽くする
- 小さくても続ける
この3つを積み上げていけば、誰でも“黄金の芯”を育てられます。
見栄や世間体に流されるのではなく、
自分と家族の価値観に沿ってお金を使う。
それが本当の豊かさです。
今日、あなたが始める1万円の積立が、
10年後のあなたを支える黄金の幹になります。
未来の自分に支払いを続ける人こそ、真に豊かな人です。
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