
来週(18~22日)は、21日の欧州中央銀行(ECB)理事会が注目される。
英国の欧州連合(EU)離脱決定後、ポンドが大きく売られるなど、金融市場の動揺が続いた。
足元ではやや落ち着いているものの、実体経済への悪影響を懸念する見方から各国中銀による金融緩和を期待する声も根強く、ECBの政策対応にも関心が集まっている。
米国では4~6月期決算発表が本格化する。19日にゴールドマン・サックスやジョンソン・エンド・ジョンソン、20日にモルガン・スタンレー、21日にインテル、ゼネラル・モーターズが予定。
米経済指標では19日に6月の住宅着工件数、21日に7月のフィラデルフィア連銀景気指数や6月の中古住宅販売などが発表される。
国内では2社が新規株式公開(IPO)を予定。21日に投資用ワンルームマンションを販売するデュアルタップ(3469)がジャスダックに、社会人向け教育サービスを展開するインソース(6200)がマザーズに、それぞれ新規上場する。このほか、20日に安川電(6506)、22日に日電産(6594)が4~6月期決算を発表する。
日本は18日は海の日の祝日で休場となる。
【注目ポイント】
▽米国
6月の住宅着工件数
(日本時間19日21時30分)
5月は前の月に比べ0.3%減の116万4000戸(季節調整済み、年率換算値)となり、115万戸程度とみていた市場予測を上回った。
先行指標である許可件数は前月比0.7%増と、2カ月連続でプラスとなった。
再び盛り返した米労働市場だけでなく、低金利や雇用増を背景に住宅市場の拡大も鮮明になるようだと、英国の欧州連合(EU)離脱決定で一度は収束した早期の追加利上げ観測が再び盛り上がりそうだ。
▽欧州
ECB政策理事会(21日)
英国のEU離脱決定後、初めての理事会となる。ドラギ総裁が「国民投票の結果が経済に悪影響を及ぼす」と分析したと伝わるなど、政策当局に先行き景気に対する警戒感が広がる。
足元では金融市場はやや落ち着きを取り戻しつつあるものの、もともとユーロ圏のインフレ率低迷により追加の景気刺激策への観測も根強いとあって、理事会に向けて英EU離脱後の景気悪化シナリオを回避するための緩和期待が高まりそうだ。
▽IPO
デュアルタップ(3469)
ジャスダックに新規上場(21日)
光通信(9435)出身で現社長の臼井貴弘氏(38)が2006年に設立した。
東京都心部を中心に資産運用を目的とした自社ブランドマンション「XEBEC(ジーベック)」シリーズを国内外の個人向けに企画・開発している。ジーベックシリーズは、専有面積40㎡未満の間取り1Kタイプのワンルームマンションで、駅から徒歩10分以内の立地という利便性を重視した土地選定に加え、デザイン性、機能性も重視している点が特徴だ。公開価格は仮条件(1010~1110円)の上限である1110円に決まった。


