先日 地元の珈琲店が小さいお子様連れのお客様の来店を断るとの案内がFBに出ていました。

 

そのカフェは 古民家を利用したお店であるため昔の障子やふすまをそのまま利用しています。

来店される子供さんが 障子を破る、穴をあける、備品を壊す。そして親御さんは断りも言わない、恥ずかしかったのか、断りを言う必要がないと思ったのか、いずれにしてもこの「案内」はオーナーとして苦渋の決断だったに違いないと思います。

 

「お客様は神様」 いまだ本気で思っている人がたくさんいるとは思いませんが、時々理不尽な発言をお店でされている人も見受けられます。

 

20年も前の話になりますが 酒類ディスカウントチェーンの店長をしていたとき、リーチイン冷蔵庫の前で子供が扉のガラスをたたいて遊んでいました。子供の力で割れるものではないですが 他のお客様が商品を取りにくそうにしていたので、「僕、後ろのお客さんの邪魔になるからどけてくれる?」と言いました。こどもは その場からいなくなりましたが、店内にいた親御さんらしき人が 私のところにきて「子供は どこにでも動くもの、どこにいたっていいだろ」と 言われました。

正直 人間予期せぬ言葉を浴びせられた時、どう反応していいかわからず「すいません」と言ってしまいました。

 

この子供たちが やがて大人になった時 また同じような親になるのでしょう。感情の機微に鈍感な人、自分のことが何よりも一番の人、自分の思うようにいかないことは許さない人に。

 

小学校の授業で 「やさしさ」について いくら話しても親御さんがそれを否定する行動をしていると、身近なものに巻かれてしまいます。おかしな親の常識はすべて子供の常識になります。

 

人は人に対してどこまでも冷たくなれますし、またどこまでも優しくもなれるのです。

 

この世の中で もっともたくさんの人を(物理的にも精神的にも)殺しているのは 化け物やライオンでもなく、人間であるということ。そして もっともたくさんの人を救っているのも人間であるという現実 そのことに私たちは 気づかなければならないと思います。