テレビやネットには、毎日のように殺伐としたニュースが流れるようになりました。
凄惨な事件が起きると、マスコミは必ずと言っていいほど加害者の生育環境や「家族の闇」といった、ある種「特殊な人間関係」を探そうとします。
· 実の親ではない
· エリート家族の中での落ちこぼれ
· 厳しすぎる父親
· 学校でのいじめ
· 周囲と馴染めず、引きこもっていた
しかし、こうした環境に身を置いている方は、世の中に決して少なくないはずです。そして当然ながら、その全員が事件を起こすわけではありません。 誰の身にも起こり得る環境の変化であり、決して「他人事」ではないのだと思います。
「ひとつの要因」
人間の心理は実に複雑です。 さまざまな出来事や感情が幾重にも重なり合い、少しずつ、少しずつ「こころ」が壊れていくのではないでしょうか。
一方で、マスコミを含めた世間の側も、「あの人は自分たちとは違う特殊な人だ」という理由(お墨付き)を見つけて安心したいのかもしれません。だからこそ、そうした「闇」を探してしまうのでしょう。
けれど、たとえ家族であっても、相手のすべてを理解することなんてできません。 「何を考えているのかわからない」ことのほうが、圧倒的に多いのが現実です。
「わからない」ということを、わかってあげる
禅問答のように聞こえるかもしれません。 他人(たとえ家族であっても)の考えていることなど、そう簡単にわかるものではない。 だからこそ、「理解してあげよう」「わかろう」と歩み寄る姿勢そのものが、結果として「優しさ」となり相手に伝わるのではないでしょうか。 それこそが、人間関係の原点なのだと思います。
「何を考えているのか、さっぱりわからん」 そうやって切り捨ててしまえば、お互いに不快感しか残りません。 「分かり合えない」という結論の先には、敵対関係しか生まれないからです。
まだ、間に合うと思うしかない
その人が化け物になってしまう前に。 もし家族がいるのなら、その裏にある「寂しさ」に気づいてあげてほしいのです。
これは哲学的な難しい話ではありません。 子供に対して、否定的な目でみないよう努力する親であり続けること。 もし親がいなければ、親代わりの人でも、友達でもいい。
自分の言葉で伝えるのが難しければ、歌や本、一編の詩を贈るだけでもいいのです。 たったそれだけのことで、救われる心があります。
まだ間に合うと思うしかないのです。 本当に、まだ間に合うと思うしかありません。 相手の心の扉が、完全に閉ざされてしまう前に。
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