中秋の名月 | 149歳 京都貸し物屋さんの新人日誌

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今年の中秋の名月10月3日です。


各地では中秋の名月に合わせて催し物が開催されていました。


秋は1年のうちで最も空高く、澄んできれいに見えることから花見と同じように昔からお月見などをして月を鑑賞する習慣がありました。

月見の風情はむかしから歌にも詠まれ私たちの文化でもあります。



 名月や池をめぐりて夜もすがら  松尾芭蕉 


   今夜は中秋の名月。月を見ながら、

     庵のそばにある池の周りを歩きまわって

       一晩中、月を鑑賞してしてしまった


というぐらい秋の夜には私たちを魅了する輝きがあるように思います。


あの百人一首でも・・
 月見れば 千々(ちぢ)にものこそ 悲(かな)しけれ わが身ひとつの 秋にはあらねど   
                                    
《古今集 秋上 大江千里》

   月を見ると、あれこれきりもなく物事が悲しく思われる。
   私一人だけに訪れた秋ではないのだけれど。

というふうに詠まれたり、秋には昔から思索にふける季節だったり悲哀の時季としても歌人にはとらえられ、秋の月は昔から愛でてこられました。



そういえば「郷愁」とかの「愁」って秋の心とかきますし、なんだかそんな気分になってきすね星




しかし!名月でも天気の悪いこともありますしょぼん

そんな日の月だとしても昔の人は名前をつけるほど月の鑑賞を楽しんできました。


中秋の夜に雲などで月が隠れて見えないことを「無月」

中秋の晩に雨が降り見ることができないことを「雨月(うげつ)


ほかにも待ち遠しい!!あぁもっと見たい・・汗なんて思えばなどこの名月の前後の月夜にもいろんな名前がついてます。


可惜夜(あたらよ)  ‥眺めのよき夜は惜しむべきよるであることから

待宵(まつよい)          ・・中秋の名月前後、またはその夜の月。

後の月見(のちのつきみ)    ・・中秋の月見に対して陰暦九月十三日の月見をさす。

十六夜の月(いざよいのつき) ・・名月より遅れて(いざよい(ためらいながら))上ることから


名月の日以外にも月待ちという風習があり、立待月(たてまち-)、居待月(いまち-)、寝待月(ねまち-)、更待月(ふけまち-)、といったりと月見の名残は名前を見てもわかります。


月の名前もいろいろありますね~。

調べてくうちに私も歌人になった気分・・


残念ながら昨晩の月は20時ごろになると雲がかかって輝きがみれたのは

少しでしたが、これもまた風情になってしまうのが秋ですね合格




夕刻に東の空から上ってくるのお月様はばっちり見れましたお月見