人生には、誰にでも転機がある。
だが、いざ人生の分かれ道に立つと、本当に迷うものだ。
年末に声をかけてもらった会社と、何度か面談を重ねた。
先方には採用通知を出してほしいと依頼し、私自身も仕事内容に納得したかったため、社長と二度ほど経営方針について意見交換を行った。
63歳。まさに人生の岐路に立っている。
このまま現在の会社で65歳まで働くのか。
それとも、転職して新しい会社に移るのか。
端的に言えば、安定を取るか、挑戦を取るか、である。
今の会社は比較的大きく、65歳まではまず潰れることはない。
その一方で、仕事は正直言って単調だ。
新しい会社は規模こそ小さいが、改善すべき点が山ほどある。
どの会社にも共通することだが、古参社員が既得権を手放さず、給料に見合った仕事をしていない現実がある。
そこに切り込み、改革を進めることが私の役割になる。
責任は重いが、給料は高い。
サラリーマン人生の最後を、どんな仕事で締めくくるのか。
挑戦には、失敗するリスクも当然ある。
しかし、たとえ失敗したとしても、やりきったという充実感は残るはずだ。
63歳ともなれば、体力の衰えを実感する。
体力の衰えは、気力の衰えでもある。
片道2時間近くの遠距離通勤にも、正直なところ不安はある。
正式な採用通知が届いたら、決断しなければならない。
サラリーマン人生、最後の決断である。
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