この名古屋2日間の最後の目的は『ASKA premium concert tour -higher ground-アンコール公演』でした。
で、このツアー、本当は去年の秋から年末にかけてのスケジュールでしたが、延期を余儀なくされ、今年の1月から4月のスケジュールとなった訳です。本来であればこの名古屋は年末だったので、僕は断念していたのですが、2月に変わったので来ることができたのでした。
タイトルにある『アンコール公演』というのは2〜3年前のツアー『premium concert tour -higher ground』のセットリストをそのまま演るというのではなく、このツアーのスタイルである三位一体(ASKA+バンド+ビルボードクラシック)の形。この形のスタイルのアンコール公演ってこと。だから当然セットリストも違う。
ただ、オーケストラ的なものを従えてするライブは今までいいイメージがなく、(ライブ自体の時間が短いとか、ノリがイマイチ悪くなるとか、チケットが高くなるとか)敬遠してたところもありますが、今回は本人曰く、すごくいいライブだとか、今だけしか出来ないライブだとか、喉が調子が20年以上前に戻ったみたいだとか、ホントかよ?って半ば眉唾な気持ちでしたが、そこまで言うならさー、いくけどさー的な感じで行ったのでした。
最終的に「まあ、行ったら行ったで後悔する事はないだろうけど、とは言え、次はバンドスタイルだけのでいいかな。」という気持ちになるのかな、ぐらいの気持ちの参戦でした。
ところが、いざ行ったらね. . . .
すんごいのなんのって。いや、実はツアーは名古屋までに数本やっているので、何となく漏れ聞こえてくる反響はあったし、ツアーの最中だというのに、配信ライブをしたり、YouTubeで完全にセットリストネタバレしてんじゃん、って状態なのに生はそんなもんじゃなかった。凄かった。凄いの最上級の言葉って何だっけ?もしあるならそれそれ、って言うぐらい。
特に名古屋での喉の状態が良かったのかな?本人曰く、20年以上前に喉を壊していて、(人には利き腕があるように)以前は右喉で歌っていたが、この20年左喉で歌っていて、思うように歌えてなかったのだが、ここ最近その壊してしまって修復不能だと言われていた右喉が回復したという。だから、『この歌は今の喉の状態ではムリだろう』と外していた楽曲たちが今回は咳を切ったようにズラズラと。
YouTubeでネタバレしていた楽曲の中に『なぜに君は帰らない』を見つけたときは、僕を含め、おそらく往年のファンは思わず立ち上がるような感覚になっただろう。『なぜに君は帰らない』だよ!カラオケで歌おうと思ったら1発で喉を壊す曲だよ!(笑)それをさあ、ライブの序盤で歌っちゃうんだもん。そりゃまあ、全盛期に戻ったとは言わないが8〜9割方ね。でもね、「へっ?まぢ?」ってニヤけちゃうし、途中から何の涙なんだろうっていう涙が止まらなかったよ。
プロならその喉の状態をセーブしてツアー全部をいい喉の状態でするべき! と仰る方は多いでしょう。勿論仰る通りです。なので、名古屋以外のところでは、喉が枯れていたって言うコメントも見かける。たぶん調子の悪い日のライブに行ってたとしたらこの感想はどうなってただろうとは思う。
それも全てひっくるめてASKAなんです。全力が出せるなら全力で歌う。でなきゃ伝わらないってのが心情なんだと思う。だから僕も35年以上も心を掴まれてきたんだと思う。
僕はASKAのボーカルは基本的に昔っから不安定だと思ってる。温まってきたら無敵と思っている。だからテレビで1曲だけ歌うときなんかは大丈夫かなぁ?っていう気持ちで観てた。ま、それはいいとして。
果たして右喉はこれからも回復して行くのか、それともこのツアーで使い切ってしまうのか?だから『今しかできない』なのか。まあ、何にしても次からのツアーの日程は喉の回復を考えた間隔で組んだほうがいいですね。
で、ライブスタイルはね. . . . この三位一体がいいね。ASKAのボーカルは重圧なサウンドと大観衆の中に置けば置くほど、凄いのを出すんじゃないかな?って体験して思ったライブでした。
いやー、行かなかったらホントに大後悔するライブでしたよ。過去最高に感動し震えたね。