完全に本多正信回。


家康をバクバク喰っておりました。

松山ケンイチさん、平清盛の時と余り変わらないのに、色気と哀しみと怒りの演技が増し増しで目が離せなかったです。


・家康の強み

「おんな太閤記」も終盤で、イマジナリー秀吉が「豊臣家には譜代の家臣がいない」と言ってました。

逆に家康には代々仕えてくれる家臣団がおり、今回忠吉爺(失礼)がやんわりと諫言してくれました。


「家臣を信じるか」

「謀反の疑いの少しでもあるものはことごとく殺すか」

この二択を家康に突きつけました。
しかし我ら視聴者は知っています。
後者を選んだ源頼朝・北条義時がどうなっていったか。
毎週毎週ズドンと腹にくるものを見せつけられたからな!

歴史に学ぶものは強く、家康は前者を選びました。

ただここから、家康の覚悟が決まった「だけ」で前回の劣勢をひっくり返せるものかとちょい疑問。
家臣団たちが勢いづいたのは分かるんだけど。
包囲網あったじゃん? 
次に書くけど千代ちゃんが内部から切り崩してくれてるかと思ったら違ったし。

・千代ちゃん(やっぱり)只者じゃなかった
吉良を騙してるつもりの東京03松平昌久さん、千代ちゃんに逃げられまてました(笑)
ラストで武田の間者ということがわかりました。
今川から瀬名たちを取り返すときのやりとりあたりから入り込むよう指示されたのでしょうかね。
望月千代としてはっきりしたので、今後期待。 
結局上人も騙されてたってことなのかな?

・割とブレブレ空誓上人
前回は1人になってでも!と息巻いてましたが、
今回は死なせてしまった罪悪感から民に土下座しとりました。
和睦の時も、家康は「寺は元に⋯戻す」と言った後にごくんと喉仏が動くのが見えるので、
恐らく嘘なんだとわかったと思うのですが、そのまま判を押していました。
何か時間なくて割食った感あり。
まあ中の人と年齢差ありありな人なので今後も出てくるしなーとメタ的発想をしてしまう。

・圧巻の本多正信
いやーまさか一向宗を支持した理由(空誓上人にも疑われてるいかさま師)が、
昔好きだった女性が信仰していた&救えなかった悔恨というギャップよ。 

正信「殿が⋯お前が 民を楽にしてやれるのなら誰も仏に縋らずとも済むのだ」

石川数正も酒井忠次も言わなかった諫言をズバズバ指摘。
序盤の忠吉のやんわりとしたものとえらい違い。
もう死ぬ気だからね。
覚悟決めてるからね。

だけど松潤も自分の悔恨を話す時に声のトーンが上がって震えるので、「殿」としての自分と「1人の青年」としての自分で揺れ動いてるのが分かって見応えありました。
結果正信は追放ですみます。

ここから参謀にのぼりつめるの凄いけど、この本多正信ならさもあらんと納得させてくれる。

家康「守るべきものは民と家臣」

家康の方向性が決まりました。
少し視聴する軸が出来てきて、来週もまた楽しみです。