はじまりの夢63 | 遊人 World

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この世界の物語はフィクション!! 気分で? 音楽・魚・植物等
(トラブル防止の為、二次使用禁止)

「お前達、これが氷と言うものだ」

 

出入口から出た俺は、確認窓から出入口へ縦に続く氷のトンネルを途中で切り取り、一部をフタに利用し屋根を作って 残りを横につなげて通路にした。この作業で余った氷を2匹に見せて説明していた。

 

「水溜りの表面に出来る薄い物も氷だが、魔法を使う時は俺の作った この氷を基本に想像するようにしようね。あまい、この氷を炎で炙ってみろ」

 

「えっ!! 融けないじゃん」

 

「あまいちゃん 私にも、やらせてー」

 

「たまごは駄目だぞ! 下手したら拠点を燃やすからね」

 

「いーーーーーーだっ」

 

たまごは少し拗ねているが拠点が無くなれば・・・想像しないでおこう。

 

「この氷は絶対零度を想像して、小難しく言うと分子の熱量を最小限に・・・・。炎で炙り続ければ融けるのだが普通の氷より融けにくく、春まで俺が作った部分は融けないと思うよ」

 

説明が終わった所で、立ち眩(くら)みがした。

 

「この先は、お前達で頑張りなよ。俺は瞑想するから」

 

「えーーー」「無理です」

 

2匹が無理だと言うが

 

「途中で見にくるから、頑張れ」

 

「・・・・・」「・・・・・」

 

魔法は想像力なので、見たままを想像すれば いいだけなのだ。俺は自分自身の魔力不足を補う為に2匹を放置し瞑想する事にした。

 

瞑想は、周りの自然から力を取り込むように想像するのが基本である為、少しだけ魔力も回復する。

 

魔力がある程度、回復したので2匹を見に行く事にした。

 

「ごしゅじんさまー」「出来ませーん」

 

数時間、過ぎているが、全然・・・進んでいなかった。

 

「昼飯にしようか?」

 

「ごはんも大切だけど・・・」

 

たまごが言った。昼飯を抜かなければならない程、お手洗いは大切らしい。

 

仕方が無いのでお手洗いまではトンネルをつないで昼飯にした。2匹は、おいしそうに食べていたが俺は魔力不足の為に、昼飯抜きで瞑想をしていた。

 

「昼から訓練場の雪を魔法を使って上手く処理しといてね。上手に出来たら肉が主役の夕飯、出来なければ野菜中心の夕飯な」

 

「たまごちゃん、行くよ」

 

「まってー あまいちゃん」

 

氷を作る事が出来なかった あまいは、たまごを連れて訓練場に向かうのだった

 

 

つづく