はじまりの夢60 | 遊人 World

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この世界の物語はフィクション!! 気分で? 音楽・魚・植物等
(トラブル防止の為、二次使用禁止)

「じゃあ、やるから 見ててね」

 

たまごが魔法を使った。

 

やはり口が光る。光を見ていると、どうやら 手から炎を出す時に口から手の方に移動しているみたいだ。

 

これを見て思った。これが、魔力と言う物かも知れないと言う事に・・・

 

「あまい 物凄く、ゆっくり魔法を使ってみてくれないか?」

 

「嫌です」

 

あまいに、はっきり断られた。たまごに頼んでも、ゆっくり出来ないだろうから頼んだのに・・・だが、諦めない。

 

「本当は、お餅を作りたかったんだけど もち米が無いので、夏の餅を作ろうと思っているのだが・・・暖かい部屋で食べると贅沢な気分になる菓子なのだが・・・あまいは、いらないのね?」

 

「わかったわよ」

 

あまいは面倒くさそうに、ゆっくり魔法を使った。

 

「もう1回」

 

「はい」

 

「もう1回」

 

何度もやらせていると・・・

 

「何度、やらせるのよーーー」

 

「次、最後」

 

「次で、最後だからね」

 

あまいは渋々、魔法を放った。

 

「たまご 俺の手のひらを見ていろよ」

 

「うん、わかった・・・・アチチ」

 

俺の手のひらの上に炎が浮かんでいた。少し勢いがあり過ぎて、たまごの髭を燃やしたが想像通りの炎が手にひらに浮かんでいた。

 

「ごしゅじんさま、いつの間に魔法が使えるように?」

 

たまごは、髭が燃えたよりも魔法が使える俺を見て驚いていた。あまいも平静を装っていたが驚きが見える。

 

結論から言うと解析の魔法が使えるようになったのだ。どこかの誰かが気合だーとか言ってたけど、のんびり たまごを観察していたら使えるようになっていたみたいだ。

 

たぶん、魔力が見えるようになったのは血液の流れ・筋肉や臓器の動きを知っていた為だろう。ありがとう グロ注意動画。

 

魔力が見えるようになったので、あまいの魔力の流れを解析し あまいを見ながら真似ると 手に魔力を集められたので 2匹を驚かそうと思い、魔法を使ってみた。たまごの髭を少し燃やしたが成功したようだ。

 

「いつから、使えるようになったんですか?」

 

「ん? 今、使えるようになった」

 

あまいに答えた。

 

「どうやって? なぜ? 使えなかったんでは?」

 

理解できない あまいは混乱している。たまごは驚いただけで混乱はしていない。さすが大物だ。

 

「魔法は想像力だろ? 魔力の流れさえ解れば使えると思っていたんだよね。それで、あまいの魔力の流れを真似て使えるようになった」

 

「・・・・・」

 

あまいは絶句している。

 

「たまご その辺りを見ていろよー」

 

「うん うん」

 

たまごが指示した場所を見ていると、そこに たまごと あまいの氷の彫刻が出来た。

 

「すごーい」「・・・・・」

 

たまごは驚き、あまいは絶句している。

 

少し眩暈(めまい)がした。これが魔力不足と言うものだろうか?

 

「もっと、やってー」

 

たまごが言った。

 

「魔力不足で、これ以上は無理」

 

「ごしゅじんさま、魔力不足だなんて・・・訓練不足だと思うんだけど、どう思う? あまいちゃん 川で特訓だよね?」

 

「特訓だよ!! 私たちは魔力不足を感じたことは無いからねー たまごちゃん」

 

「とっくん とっくん」

 

混乱から回復した あまいと たまごが嬉しそうに言っていた。こいつら、どんだけ魔力あるねん。

 

「どんどん魔法を使うことで魔力量は増えると本に載っていたが、瞑想でも増やす事が出来ると載っていたんだよね。魔法は使えるので魔力量を増やすだけだから川に行かなくても室内で出来るんだよ」

 

「えーーーー ずるーーーーい」

 

「たまごは、魔法を使うのが下手だから外、俺は魔力量が足りないから室内だな。それよりも、お菓子食べないの?」

 

「わーーーい」「当然です」

 

俺は、喜ぶ2匹を連れて拠点に入った。

 

 

つづく