はじまりの夢30 | 遊人 World

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この世界の物語はフィクション!! 気分で? 音楽・魚・植物等
(トラブル防止の為、二次使用禁止)

「おはよー あまいちゃん」

 

今日も たまごは元気だ。それに比べて昨日の子守疲れか、あまいは元気がない。

 

「今日から午前中は訓練します」

 

「くんれん?」「えーーーーーー」

 

たまごは訓練の意味がわからず、あまいは だるそうだ。

 

「おいしい、お肉を食べる為に狩りに出ようと思うので、お前達も訓練しないとね」

 

「おっにく・おっにく・おっにく」「はい」

 

たまごはやる気十分、あまいは渋々ってとこだな。

 

「まず、昨日調整した柄を付けた短い木刀をくわえくろ」

 

「こう?」「はい」

 

「では、素振りから・・・」

 

丸太に木刀を当てたり刃物で口を切らないように教え込む。訓練が終了し昼飯を食べ終わったので久しぶりに見回りに行くことにした。

 

「これが、切り傷に効く草で・・・これが、食べられるキノコだぞ」

 

「うんうん」「わかりました」

 

あまいは大丈夫だが、たまごは食べ物しか反応が無いような・・・そんな話と採集をしながら川にたどり着く。

 

「おさかなさん、いないねー」

 

「お前が壊したからな」

 

「ちゃんと直したのにね、あまいちゃん」

 

「そうだよねーたまごちゃん」

 

「コツがあるねん」

 

2匹に教えながら川の罠を直して次に向かう。野菜を収穫して果物が密集する場所に向かう途中、罠にかかってる小鹿を発見した。

 

「さて、これから血ぬきと解体の方法を教える」

 

「えーーかわいそうだよー」「だよねー」

 

たまごと、あまいは抗議している。

 

「おいしいと食べていたのは誰だっけ? 獲物の命に感謝・・・」

 

2匹は納得して教わりながら解体を始める。途中失敗もあったが解体も終わり拠点に戻った。

 

ほとんどの肉を塩水につけ燻製に、残りを今日の夕飯にする事にした。鉄板の上で野菜・肉を焼いていると

 

「いいにおーい」「おいしそうな匂いだね」

 

可哀想は何処に飛んで行ったのだろうか・・・2匹はブランコで遊んでいたが匂いにつられてやってきた。

 

「それでは食べようか」

 

「いただきまーす」「感謝の祈りを」

 

2匹と食べていると

 

「ねーねー、さっき あまいちゃんブランコから飛んだんだよー」

 

「たまごちゃんも飛んだでしょ? 着地に失敗して顔から・・・」

 

たわいも無い話をしていると日が暮れて行った。

 

 

つづく