「たいへーん たいへん たまごちゃんがー」
あまいが顔を真っ青にして拠点に飛び込んできた。
「こっち こっち、はやくー」
必死な あまいについて行くと たまごがお腹を押さえて痙攣していた。
「たまご どうしたの? 大丈夫? あまい、どうしてこうなったの?」
「私は駄目だと言ったんだけど、これ食べて・・・気がついたら・・・」
あまいから受け取った物は、テングダケ・タマゴテングダケモドキだった。朝、食べ物について説教したのに・・・これだ。近くに嘔吐物があるが、たまごの喉に指を入れて吐き出させ拠点に連れ帰った。水を飲ませ、強制的に吐き出させるを何度か繰り返して布団に寝かしつける。
「たまごちゃん、大丈夫なの? 死んじゃわないよね?」
「さあ? 死ぬんじゃね?」
「えーーーー!! たまごちゃん、しっかり・・・なんとかしてよー」
「なんとかと言われても医者じゃねーんだぞ! 無理だな、0歳児たまご毒キノコを食べて死すだな、毒キノコを食べなければ100歳じゃないのに100歳ですと言って庭を元気に走り回ってただろうに」
「そんなーたまごちゃーん」
たまごに寄り添い悲しむ あまいを見ながら地下室の製作の戻ろうとすると
「どこに行くの? 見捨てるの?」
「出来ることはしたぞ、あとは たまご次第だな・・・そばに、いてやれ」
「うん」
寄り添う あまいを放置して地下室の製作に戻る。
夕方になり地下室は完成したが たまごは眠ったままだった。夕食を作って あまいに声をかけるが
「いらなーい、たまごちゃんの横にいる」
食欲が無いようなので一人で食べて眠ることにした。
つづく