「私の名前は、あまい・メス よろしくね」
飛び出した先には、魔法使いの相棒ポイ?黒猫がいた。
「よろしく・・・あまい?名前なの?名前は最初からあるの?」
「それ? おかめとか、なっとうとか変な名前は嫌なので自分で決めました。あまいで、いいよね? あと、お股開かれるのは嫌なのでメスです」
たまごが出てきた時の会話を聞いていたみたいだ。変な名前ではないと思うのだが、例えば猫なのにポチと言う名前なら会話のネタになる感性豊かな名前だと思うのだが・・・それは、おいといて あまいにも教養や知識があるみたいだ。たまごの教養は微妙だが・・・
「自分で決めたなら、しょうがない あまい よろしくね」
「あらためて、たまごでーす。仲良くしてね」
「ご主人様・たまごちゃん、よろしくね」
「ん?ご主人様?」
「はい、ご主人様 命の恩人ですから仕えるようにと卵の中にいる時に夢の中で指導を受けました。」
「指導って何?」
「私たちの種族は孵化する前、卵の中で眠っている間にある程度の教育を受けているらしいです。ほとんど忘れていますが必要な時に自然と頭に浮かんでくるそうです。最後の夢で命の恩人なのでご主人様と言うように指導されて出てきました。たまごちゃんも同じように教育されているはずですが?」
「たーまーごー」
「おぼえてませーん」
たまごは覚えてないらしい。
「なぜ、あまいは犬じゃないの?」
「親と離れたときは持ち主の記憶の一部を読み取り、その形で孵化する防衛本能があるみたいです。どれを選ぶかは本人の自由なので形が違う時もあるそうです。」
「お前らの種族はなんなの?」
「そこは、モヤがかかってわかりません」
「ほんとに? まぁいいや、今は必要ではないのだろう。たまご、あまいにトイレの場所とか使い方教えてあげてね。あと、朝食はぬきだからねー」
「えーーーーーーなんで!!」
「朝食抜いてもいいから、あまいを助けてって言ってたよね」
「あのときは、あのときでは?」
「あっそうだ、あまいも連帯責任でぬきだよ」
こういう事はきっちり教育しないとダメな子になるので心の中で泣き笑って?表面上は厳しくしないとね。あきらめた2匹は外に出て行ったので朝食をとることにした。
つづく