「つんつん・つんつん」
地下室製作から戻ると、まだやっていた。
「興味あるの?」
「これ、なーに?」
「たまごの弟か、妹だな」
「なんと !!」
「色違いのプードルじゃね?」
「おおーーー」
感動してる?たまごをよそに黒い卵はうざいオーラが出ているような気がするので・・・
「穴掘り手伝わない人は、昼飯ありませーん」
「てつだう・てつだう」
たまごは飯で釣れるようだ。
「じゃあ、外の土が山になっている所まで、この土の入った箱を持っていって、空にして持ってきてね」
「はーい」
たまごの協力を得て?俺はゼンマイ式扇風機の前で休む事にした。
「よいしょ・よいしょ・・・あれれ?何してるの? 穴掘りしない人はお昼ご飯抜きだよ?」
「休憩中だ」
「じゃあ、わたしもきゅうけー」
「ばかもーん !! お前1回しか運んでないじゃん」
「つかれたー」
「いいけど、お前の昼飯 これだけな」
小指の第1関節部分を示し量を表現した。
「たらなーい」
「じゃあ、がんば」
マジですか?と、言うような顔をして たまごが作業に戻ったので俺も作業を再開することにした。
「わわわをーーーんんん」
お昼を作るために戻ってきた俺の耳に変な反響音が聞こえた。
「わわわをーーーんんん」
「なにやってるの?」
たまごはゼンマイ式扇風機のプロペラの反響音を楽しんでいた。
「土運びは?」
「あっ!!」
遊びに夢中で忘れていたらしい、ほとんど運んでいない。
「いいけど、これ追加の分」
たまごの前に、たくさんの箱を置く。
「ひぃーーーーーーーーー」
「さっき、あった分は昼飯分・これは夜飯分な! 昼飯は少しでいいよね?」
「はこぶ・はこぶ」
たまごは必死の形相で運び始めたのを見て、昼飯を作ることにした。
つづく