堺アルフォンス・ミュシャ館で

「おいしいミュシャ 5感であじわうアール・ヌーヴォー」を見て来ました

味覚に纏わるミュシャの作品が

めちゃくちゃ趣向を凝らして展示されていました

いやこれ、めちゃ面白いわ!

5感であじわうと銘打たれたとおり

5感を使う様々なアプローチがなされております


セクション1 味覚 おいしさを、あじわう

1896年に開催された

「サラ・ベルナールを讃える日」のメニューを

再現した料理の写真パネルがありました

当時の人も牡蠣食べたりしてたんやな〜!

どの料理もめっちゃ美味しそうで

当時のパーティーの具体的なイメージが湧きました

(残念ながらパネルの撮影は禁止でした)

アール・ヌーヴォー風のテーブルコーディネートが

実際にセッティングされた展示会場も素敵!

後ろの鏡を飾るのはミュシャの室内装飾画

「ウミロフ・ミラー」です

こんなテーブルで食事したら

美味しい料理が更に美味しくなるに違いないわ


セクション2  嗅覚 香りを、あじわう

こちらのセクションでは

ミュシャの作品のイメージに合う香りを調合した

スペシャルフレグランスが楽しめました


「クオ・ヴァディス」の

香油室をイメージした煙の香りと

「四つの花」の

バラ、ユリ、アイリス、カーネーション

それぞれの作品に描かれた女性をイメージした

4種の花の香り


どれも良い香りでしたが

私は香油室とバラの香りが好みでした


そしてミュシャで香りと言えばこの作品

ランスの香水「ロド」

これはミュシャ館の廊下にあった広告だけど

ミュシャのこの香水の広告の絵、ホンマ好き

この香水、実物も展示されてたけど

どんな香りがするんやろってスゴイ気になる


セクション3 触覚 肌ざわりを、あじわう

私が個人的にこの展示会で1番面白かったのはコレ

「触図」という、指先で鑑賞できる絵があって

ミュシャの作品を触覚で楽しめるんです

絵を指で見るって新しい感覚で面白〜い!

側に点字の説明も置かれていたので

きっと本来は目で作品を見る事が難しい人に

作品を楽しんでもらう為のものなんだと思う

こういうの、いいですよね

けど、ミュシャの絵は細かい線が沢山あるから

目を瞑って指先でなぞるだけだと

どこからが人物なのか全然わからんかった笑

これは会場の外に展示されていたクラフトアート

これも素晴らしい作品ですね

こんな感じで切り抜いた形を貼り付けて

立体化させたのが触図なんです

ここまで複雑で複層ではないんだけど

イメージの参考になるかと思って紹介してみました


セクション4 視覚 美を、あじわう

こちらはポスターなど

視覚を通して直球で絵を楽しむセクション

ミュシャを代表する作品「黄道十二宮」などが

展示されていました

これは以前

京都えきで開催されたミュシャ展で撮影した

「黄道十二宮」

アルフォンス・ミュシャ館にあるのとは

バージョンが違うやつです

黄道十二宮には様々なバージョンがあって

少なくとも9種のバリエーションがあるらしい

似てるけどちょっと違うねんな


セクション5 聴覚 音を、あじわう

当時の雑誌には

次回の舞台で使われる劇中曲の楽譜の一部が

付録として載っていたそうなんですよ

19世紀の広告戦略すごいな!

その楽譜を元に

サラ・ベルナールの主演舞台

「ロレンザッチオ」の劇中曲を再生したピアノ曲が

会場に流れていました

こうやって当時の音楽が聴けるの面白いなぁ

ここの展示も撮影禁止だったので

京都えきのミュシャ展で撮った

ロレンザッチオを載せておきますねー


エピローグ おいしいJOB

           〜当時の大人の嗜好品〜

当時パリで流行った嗜好品、タバコ

JOBは紙巻きタバコ用の「紙」の広告です

ポスターのオシャレな色気がスゴイ!

こんなポスター見たら誰だって吸いたくなるわ

JOBの実物の展示もいくつかありましたよ


当時は猫も杓子もタバコに夢中だった様子

タバコの流行りについての説明が興味深かったです

こちらのポスターはレプリカなので撮影OKでした


以上で展示は終わりましたが

会場の外にはやたら充実した撮影コーナーが!

ちゃんと小道具もあるし

言えば自撮り棒も貸し出ししてくれるらしい

私は撮らんけど、至れり尽くせりだなって

でもこの撮影コーナーのセンスは好き


全て見終わり5感を使った!って気分になったけど

やはり実際に味わってこそでしょう!

って事でお土産にフィナンシェを買う

「おいしいミュシャ」展限定 プティ・フィナンシェ~モエ・エ・シャンドン~

ミュシャのポスターに描かれた

モエ・エ・シャンドン社のシャンパン

モエ・アンペリアルが

贅沢に使われたしっとりフィナンシェ

それはもう絶対に食べたいやつ!

ふんわりシャンパンの香りがして美味しかったです

ちゃんと味覚も使ってミュシャをあじわいました♪

これは以前中之島美術館で

ミュシャとロートレックやってた時に撮った

アンペリアルのポスターの写真

私、ホンマはアンペリアルより

ホワイトスターの絵の方が好きやねんけどな笑


おいしいミュシャ展

作品を個別に細かく見るのではなく

ワンクッション置いて色んな視点から触れる事で

ミュシャの生きていた時代の空気を

立体的に感じる事ができて大変面白かったです

ミュシャの作品は広告が多いから

見る側がどんな風にそれを受け取ってたのかを

イメージできたのがめちゃ良かった♪


広告に惹かれて行った舞台で流れた音楽

香油室の絵を見て皆が想像する香り

パーティーのメニュー表に書かれた料理

蠱惑的なポスターを見て吸いたくなるタバコ


それらを時を超えてちょっぴり追体験できるって

なんか凄くない?

そんな面白い体験ができた

素晴らしくおいしいミュシャ展でした⭐︎