会社の業績はコロナ禍からおもわしくなくて
ここ数年、毎年の昇給も年収で2000ドル程度だった。
年収は市場の同じような職種と比較されて「正当な」「ほかの会社にひけをとらない」レンジとして提示していると会社側は主張するけれど。
大好きなあたしのマネージャーが、3年くらい在籍しているチームの若造が入社したばかりの新人より給料が低いから、なんとかして昇給させてあげたいんだよね、と秘密の話として教えてくれた。
そうでないと新人は応募してくれないのだろうけど、つまりそれは今在籍している社員の年収は市場でほかの会社にひけをとってるということなのに。
11年在籍しているあたしの年収も、ほかの若手と比べたら安いんだけどと言ってみたけどスルーされた。
以前はポジションが変わらなくてもがんばった年にはインフレ率以上の昇給をしてくれてたけど
最近はほかの上位チーム(BAとか開発とか)に異動や昇格しないとインフレ率以下の昇給になる傾向にある。
インフレ率以下の昇給だと、自分の給料が目減りするという考え方は、NZの会社で働いてから教えてもらった。
今のチームでは一番上のポジションにいるし、今のマネージャーのやり方が好きで、今の仕事が好きで楽しくて、やりがいや成長もあって、ほかのチームに行きたいと思わないあたしにはちゃんとした昇給は期待できなかった。
そんなときに、今いるチームに来る前にいたチームに空ポジションが出た。
そのチームにいる仲いい同僚がマネージャーになったため。
彼のことは好きだし、前のチームの仕事も勝手がわかる。
今のチームの仕事の経験も役立つ。
わたしの給料が伸び悩んでることを知って、運試しで応募してみて、自分がいくらの価値なのか確認してみればと彼に言われて応募した。
最悪前のチームに異動することになっても幸せだし、
受からなくて今のチームにいることになっても幸せだし、失うものがない。
ついでに今のマネージャーに「仕事もマネージャーも大好きで不満があるのは給料だけだけど、あのポジション応募したから」と伝えた。
マネージャーは「すごく悲しいし、君がいなくなると困る。いくらほしいの?心に思ってる数字はある?人事からもらえるかわからないけど、交渉してみる」と言ってくれた。
あたしは年収6500ドルアップの数を伝えた。
今のチームのマネージャーが、マネージャーのマネージャーに私の応募の話を報告した。
マネージャーのマネージャーからのメッセージ
「前のチームより、今のチームがやっていることが会社の未来の目指す姿。これからポジションも増やして、新しいことにどんどん挑戦できるチームにしていくよ。5年後10年後に、前のチームに仕事は残ると思う?」をわたしに転送してきた。脅しかよ!
「仕事そのものやチームの将来自体が報酬と言って、低い年収を受け入れさせるのはやりがい搾取と言って日本ではよくある手法みたいだけど、あまりいい方法ではないよね。」と返事すると、今のマネージャーはわたしの皮肉のおもしろさをわかってくれた。
前のチームと今のチームはけっこう対立関係にあって、前のチームは今のチームに育った若手をとられているのにムカついている。
それを知ってたから、前のチームに応募するとマネージャーのマネージャーは嫌だろうなとわかりつつ、あたしは応募を切り札して使った。
面接は仲のいい同僚がマネージャーとして参加して1対1だったけど、しっかり準備して、全部の質問に澱みなく答えることができた。
結果このポジションに受かったという返事をもらった。
人事から給料のオファーが来るから待っててねと。
今のチームのマネージャーのマネージャーはその間に人事部にかけあって、あたしが今のチームに必要だと、あたしのほしい昇給を交渉して、今日それが承認された。
うれしかったし、社内の政治のおかげで勝った!と思った。
今のチームでちゃんと重宝されてたし、結果を出してたこと
今のチームのマネージャーと良好な関係だったこと
前のチームのポジションに応募した中で一番ほしがられる人材だったこと
前のチームのポジションで選ばれたらおそらくそれくらいもらえるだろう値を今のチームのマネージャーに伝えたこと
が勝因だったと思う。
この星の配置はもう再現することができないくらい、あたしの勝ちに寄り添ってた。
というか、やめられたらとても困るのに、今いる社員を大切にしない会社の在り方自体に一矢むくえた気がする。絶対伝わってないけど。
この切り札は1回しか使えないし、これからの昇給は地道に新しく作られるであろう、今のチームのポジションで結果を出していくしかないけれど、とりあえずお祝いする。







