わたしが若い頃は、CDなんてものはありませんでした。
あるのはレコードでしたね。
シングルレコードとか、LPとかありましたっけ。
レコードプレイヤーのついたコンポーネントが実家にバッチリあって、そこにレコードを置いて針を落とす。
バリバリッ。
この雑音がなんとも言えませんでした。
いまから曲がはじまるぞ。ドキドキわくわく。
レコードが傷ついて音が飛ぶ。
タラールンルン、どかんと飛んでバーッと盛り上がる。
レコードを買い直さなきゃならない。
時代はくだって80年代。
CDが現れました。そのころ夢中になったのが、全米チャートの上位を紹介してくれるラジオの番組。
紹介曲のCDを買いたい。
しかし、プレイヤーがない。
その当時、寮生活をしていたので贅沢品ですよプレイヤーなんて。
曲は、はじめから終わりまでラジオで聴けた(MCなどが邪魔しなかった)。
そしてそれをラジカセで録音して自分をごまかす。
ラジオだから、途中でザザザッと雑音が入る。それもご愛敬。
いい時代だったなあ。
「全米チャート1位に輝いたのは!」
MCが言うと同時に、録音のスイッチを押す。
テープがすり切れるまで聞きました。
その後……。
30代にテレビで宣伝していた80年代TOP10のCDセットを衝動買い。それが初CDでした。
なにより衝撃だったのは、その銀色の円盤の輝き。
虹色に輝く希望のともしび。
未来を感じさせるアイテムでした。
わたしの場合、プレイヤーは、パソコン。
夫に音響アンプを設置してもらい、プレイしてみる。
「雑音が、ない!」
そして流れるシンディ・ローパーやヒューイ・ルイス&ザ・ニュースなどの歌声。
あの頃のように、肉感的なラブソングやズギューンとギターが鳴るロックな曲がいっぱい入っています。
いいかげんな英語歌詞を口ずさみつつ今でもBGMにしてエッセイを書いています。