[ 花の妖精 ]
小川に架かる橋に咲いた
真っ赤で愛らしい花たち。
しばらく その色彩に見とれていると、
どこからかフラワーフェアリーがやって来て
耳元でささやく。
「じき この辺りを
花びらの色で いっぱいにするのよ」 って。
なんという ことだろう。
次に話しかける暇(いとま)もなく
背中に付いた 羽根を パタパタさせ
僕の胸のあたりを ケラケラ笑いながら
数回まわると やがて 虚空の中へ消えていった。

Photography & Poem by Taro Izanagi
山梨、匠の里を歩く。