名前というものは 体を表すと言われるが
この「渡良瀬渓谷鉄道」 という名前。
漢字や 言葉の音など どれをとっても
山々の合間を縫って走る 機関車を想像できる。
-----------
初秋、渡良瀬渓谷鉄道の電車が行く。
ここは一人じめの貸切の無人駅「本宿」駅。
朝の光がさして
木立の間からやわらかい光が漏れている。
列車の時刻にあわせていたわけではないけれど
遠くから 電車の音が聞こえた。

それは 森の中から 現れた。
ガタンゴトンという線路の継ぎ目から奏でられる
独特の鉄の響きと
ウイーン というモーターの音が重なりやってきた。
次第に僕に近づき音はフォテシモになり まん前を通り過ぎた。
時間が一瞬止まる。
乗っている人たちが
こちらにむかって笑顔でしきりに手を振っている。
振り返す。
まもなく 電車は消え、我に返る。
あたりは何もなかったように
渡良瀬川のせせらぎの音だけになった。
少年の頃 鉄道の魅力に取り付かれる子は多い。
なぜだろう。
それは たくさんの貨物や人を乗せて
前に向いて、しっかりと引っ張って進むからだと思う。
駅という目的地にむかって堂々と行くからだと思う。
大人になると忘れてしまう気持ちだ。

この「渡良瀬渓谷鉄道」 という名前。
漢字や 言葉の音など どれをとっても
山々の合間を縫って走る 機関車を想像できる。
-----------
初秋、渡良瀬渓谷鉄道の電車が行く。
ここは一人じめの貸切の無人駅「本宿」駅。
朝の光がさして
木立の間からやわらかい光が漏れている。
列車の時刻にあわせていたわけではないけれど
遠くから 電車の音が聞こえた。

それは 森の中から 現れた。
ガタンゴトンという線路の継ぎ目から奏でられる
独特の鉄の響きと
ウイーン というモーターの音が重なりやってきた。
次第に僕に近づき音はフォテシモになり まん前を通り過ぎた。
時間が一瞬止まる。
乗っている人たちが
こちらにむかって笑顔でしきりに手を振っている。
振り返す。
まもなく 電車は消え、我に返る。
あたりは何もなかったように
渡良瀬川のせせらぎの音だけになった。
少年の頃 鉄道の魅力に取り付かれる子は多い。
なぜだろう。
それは たくさんの貨物や人を乗せて
前に向いて、しっかりと引っ張って進むからだと思う。
駅という目的地にむかって堂々と行くからだと思う。
大人になると忘れてしまう気持ちだ。
