イメージ 1

なぜシーカヤックは美しいか(5)
                 
  (原文)オヤカタマン  (翻訳)カイチョー


(5)お腹(ボトム)のラインも重要だ
                    

 前回はお尻(スターン)のラインについて述べたが、それに続くお腹(船底のボトム)の形状が重

要なのは言うまでもない。シーカヤックのボトムは図に示すように、大きく分けて平底、ラウンド、

V型の3つの形状があり、それぞれに長所短所がある。
 
 平底ボトムは安定感があり静水では揺れがあまりない。しかし、横波を受けて傾斜すると重心が高

くなり一気に沈してしまう。また、底が平らで安定しているが故に、膝でローリングしてバランスを

取ることが難しく、また横波に対してブレースしようとしてもカヤックが傾かずブレースしにくい。

カヤックを意のままに操って楽しむことも難しく、次第に飽きてしまうだろう。
 
 ラウンドボトムは平底とは対照的に常に横揺れがありフラフラして落ち着かないが、ローリングし

やすく操作性が非常に高い。フラフラの程度にもよるが、自転車と同じで慣れれば体が自然にバラン

スを取るようになる。
 
 V型ボトムは非常に直進性が良いが、キールラインがはっきりしているため曲がりにくい。また、

船を傾けやすくブレースやリカバリーはしやすい。
 
 
 これら3つのボトムの良いところをミックスしたものができないか、という発想から考案されたの

が、チャインを入れることであった。シーカヤックの出始めの頃はチャインが入っているものは殆ど

なく、みなタラコの腹状の船底であった。そこにチャインを入れることにより、色々な特性を付加す

ることができるようになり、よりスポーティーな動きを獲得した。
 
 一般的にチャイン系のカヤックは、最下部は平底でチャインラインを境にラウンド型になっている。

チャインの大きな役割は、平底部とラウンド部の配分によって船の性格を調節することにある。平底

部を多くすれば平底ボトムの性格に近づき、ラウンド部を多くすればラウンドボトムの性格に近づく。

さらにチャインから上のハルの形状で船底の欠点を補うことも可能である。

 また、もう一つのチャインの役割は、旋回時にチャインラインを利用して、船底の水を一気に傾斜

側のカヤック上部に向けて流す(逃がす)ことにより、旋回性能を向上させることにある。その結果、

限界傾斜角が大きくなり、より機敏な動作が可能になる。

 
 このようにいろいろな船底があるのだが、平底型は操作性が悪くいずれ飽きがくるばかりか、突然

の沈もあり怖い。これに対し操作性が良くスキルの向上が可能で飽きの来ないラウンドボトムがベタ

ーと思っている(昔のネッキーカヤックに多かった)。また、チャイン系は前述したように、ハイポテ

ンシャルでありながら適度な安定感があり、操船も楽なシングルチャインカヤックが好みである。な

お、ルクシャ靴里茲Δ丙擔箸離瀬屮襯船礇ぅ鵐ヤックは、ジェット戦闘機のような感覚で、乗りこ

なすにはそれなりの技量と慣れが必要であるが、シングルチャインカヤックを性能的に上回っている

点はほんのわずかとみる。


 次回は水から上の部分のデザインについて。水から上の部分によってもカヤックは性能を左右され

るのだ!

  
   *オヤカタマンへ~次の原稿そろそろ頼んます!