エリママとぴこ父は、ぴこ父が就職して初めての転勤で名古屋にやってきた12年前に職場ではじめて出会って10年前に結婚して二人の生活を始めました。そのとき、会社の社宅も格安で借りれたのですが、エリママのおばあちゃんが亡くなるまで住んでいた空き家が希望が丘という地域にあり、それをエリママに見せてもらった瞬間、ぴこ父はなんともいえない居心地のよさを感じ、「よし!ここを俺たち二人の新しい生活をスタートする場所にしよう!!きっと幸せになれる」と思って、その家に住むことにしました。

家はだいぶ古くて、たてつけもちょっと悪く、隙間風が入るので冬はけっこう寒いし、2階は凹型にワインディングしているんですが、でも、なんか家に帰るとほっとしたものでした。二人の友だちもいっぱい訪れて、いつもにぎやかでした。

その家に、大きな大きながまがえるが住んでいたのです。ぴこ父は初めて見つけたときびっくりしたのですが、エリママが、「むかしから住んでいるのよ。」って教えてくれて、なんか家を守ってくれているんだなと思いました。


その後、ぴこ父が転職を決意します。そしてそれから毎年引越しすると言う異常事態になってしまうのですが、その二人の新生活を始めたエリママのおばあちゃんの家は二人が離れたあと取り壊されました。取り壊しのとき、その家を守っていたがまがえるはもうどこかにいってしまっていたそうです。


残念ながら、その家を出てからは、我が家は試練のときが続きました。かなりしんどい人生になっちまいました。あまり後悔をしないぴこ父も、転職して名古屋を出た決断を悔やみました。


でも、そうも言っていられないので、がむしゃらに働きました。なんとかもういちどまともな人生に戻りたいとの一心でがんばっていました。

8年経ち、あーちゃんが生まれます!そしてまたぴこ父が転職をして仙台にやってきました。仙台も長くないかなと思っていたのですが、新しい職場をいたく気に入って、あーちゃんとエリママのためにも、ちょっと長く腰を落ち着けようと思って、思い切って一軒家を買ってしまいました。


今住んでいるおうちを初めて見たとき、そのエリママのおばあちゃんのおうちと、外見上は似てはないのですが、家のオーラと言うか、雰囲気と言うか、なんとなーく同じ居心地のよさを感じたのでした。なんかに守られてるようなそんな気持ちがしたのです。

それで一発で決めました。


その家での生活が始まって一年たち、ここでの生活にも慣れてそんな経緯なんかすっかり忘れていたこのごろ、なんかあーちゃんが近所を散歩していたときに、「かえるちゃん、いなーい。かえるちゃん、いなーい。どこ?どこ?」と言っていたのです。

「あーちゃん、かえるちゃんがいるの?見たの?」と言っても、「かえるちゃん、いなーい」としか言いません。

まあ、散歩の途中で見たのかなと思って、全然気にも留めていなかったのですが、たまたま今日、夜にあーちゃんと買物に出かけて、帰ってきたときに玄関の前であーちゃんが急に立ち止まり、「あ、かえるちゃん!」と指差しました。見てみると、おおきながまがえるが庭の草むらの中に入っていくのが見えました。


もしかしたら、あのがまがえるが生まれ変わってまたうちにきてくれたのかも!!と思うと、なんか嬉しくなりました。


幸せのがまがえる、どうかエリママとあーちゃんをずっと守っていてください。