規則正しく
風がとても強い 様々なものが倒れた 花屋の店先にて植木が転落した 誰もがそちらを見たけれど、それは転げたまま新しい重力の方向 誰もが自分のせいじゃないと思った それと同時に、自分の脇から透明に長く伸びる手がそれを払う様を想像した それが可視化していないからと言ってどうしてそれが存在しないと言えよう 過去のことは流れた 昨日散った花びらが横向きに流れていた 地上の重力が消失している みずいろと灰色の混食 或いは水の中を彼らは歩いている 方向などはじめから喪失している わたしと植物の混色 立ち止まる信号の、
点滅 点滅 点滅 点滅 点滅 点滅 点滅 点滅 点滅 点滅 点滅 点滅 点滅 点滅
目に見えぬ
さくらがしだれている
ビルがのびている
葉桜になっている
窓の中に夕方がきている
5時を過ぎても未だ暮れない空に半月が出ていた
落ちたはなびらがまた散る
過剰な装飾の女子達
一方向にしか進めぬわたしたち
カラオケフリータイム1260円
放射能のみずいろ
すべての、ほんのわずかな質量が揺らいで移動していく
目に見える不気味
目に見えぬ不気味
ビル街に、落ちた花びらが再び舞って
あまりにうららかで何かがおかしかった
(何もおかしくはなかった)
ガスマスクをした外国人が自転車で
ビル街に、落ちた花びらを再び散らせた
目に見える不気味
目に見えぬ不気味
あまりにうららかで、それとは関係なしに何かが、
埋もれ
文学のようなもの、なんて余剰だ
誰にとっても、自分にとってただの文学にそれらがなってしまったらなんだか他人のものだ
そんな他人行儀は生命に 生活に とうてい勝利できない
そんな余剰の中でふわふわ平和にばかりもしていられないから
やっぱり、
生きていく私には詩だけでいい
詩だけでいいから、もう一度書きます