



ディーンさんの家庭の話を聞いて
ディーンさんの背負うものが
あまりにも大きくて、
私はなんて言ったらいいか
どうすればいいか分からなくなっていた。
ディーンさんの事が好きだけど、
私がこの気持ちは押し通すことで
ディーンさんに「迷い」を生じさせてしまう。
春休みの間ずっと考えていたけど
答えは出ないまま新学期を迎えた。
4月
私たちは大学キャンパスで
新入生を対象にサークルの勧誘を行ってました。
(サブロー)久しぶりだね!
2人とも元気にしてた?
※3浪して医学部入学してるので同級生だけど3歳上
うん、サブロー先輩も元気でしたか?
俺は元気だよ。
ディーンさんは、元気にしていますか?
あぁ...婚約者のお嬢様に振り回されてる
感じだけど、元気ではあるかな。。
マリコちゃん。
ディーンのことは諦めた方がいいかも。
分かってます!
諦めるって決めてます。
けど、友達を辞める必要はないでしょ!
うん、それは、そうだね。
友達ではいてあげて欲しい。
近々、またみんなで飲み行こうよ。
ディーンにも声かけとく。
※この時、大2なので19歳。
飲酒はダメですよ〜![]()
はい、ぜひ。行きましょう!!
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6月
大学2年になった私たちは
思った以上に忙しく、
集まって飲み行く約束が果たせたのは
6月の事でした。
結婚式場でのバイトもすれ違いで
ディーンさんと会う事はなかったため
3月末以来、久しぶりに会うことになった。
マリコ、本当に大丈夫?
もちろん、私はディーンさんの友達でいる
って決めたんだ!
ごめーん。遅くなって。
久しぶりに顔を合わせたディーンさんは
痩せたというか、疲れてる。
医学部は忙しいのは理解してますが、
そういうことじゃない。、、
上手く言い表せないが、
なんか負のオーラというか。
そんなものを感じた。
ディーンさん元気でしたか?
もちろん、元気にしてるよ!
授業大変ですか?
そりゃ、大変だけど自分で選んだ道だから
ちゃんと寝てますか?
大丈夫だよ。マリコちゃん心配しないで。
その後、飲み会をスタートして間も無く
ディーンさんの携帯が鳴った。
遠慮なく出てください。
いや、いいよ。大丈夫。
また2度目、携帯が鳴った。
