親身なお医者さんでよかった! | 明日通信

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 最近、顕著な体調変化があった。

 実は、昔気質の父親譲りなのか、弱音を叱り飛ばされてきたせいか、何あっても痛いとかしんどいなんて口にしなかったのだが、昨秋あたりから心臓がドキドキして、家の二階への階段を上がると息があがる状態が続いていた。

 

 何でも報告し、相談する近くの内科医の先生に診ていただいたら不整脈と母親譲りの心臓肥大。不整脈も格別治療を要するほどではなく、他の身体も異常なく、息苦しさは心臓肥大と運動不足せいかもとなった。81歳の年齢からして仕方がないなと観念していた。

 

 ただ、旅行、取材のお出かけは少し苦しい、ゴルフは気乗りしなくなりほとんど行かなくなった。が、症状は変わらず、少しヒドクなった気もする。

 その体調を月一回の診察日に先生に事細かく報告。診察では血圧をはじめ変化なく「悪くない状態です」と。

 しかし「ナゼしんどい」と首を傾げる僕に、それなら改めて血液検査をしてみましょうとなり、そのデータを元に30近い数値をチェック。「腎機能が数値的に改善されてません。後一つ二つ数値が高いけれど問題になるほどではないですね」。その後幾つかの注意事項を伺って診察室を出た。

 

 その5分後、診察室に戻され「処方しているクスリを一種類変えてみましょう」となった。数年前の胃がん手術、その前の血管手術から併せ6、7種類のクスリを毎日服用している。それで体調はよくなり快調に過ごしてきたのだが、その中の一種類を変えることにしたわけだ。

 

 何もかも報告し、親身になって診ていただいている先生の選択。「ハイ、お願いします」と返事し、その日から一種類クスリが変った。7月3日の日だ。

 

 のみ始めて3日目、二階の自室へ上がるのが軽くなり、気づくと大きな深呼吸をしなくなっていた。この半年余、手すりを握って身体を引き揚げるように階段を上がっていたのがウソのように上がり降りできるようになっていた。

 

 と言うことは、“犯人”は長年頼り切っていたクスリの一つ? だったか。素人判断だけど、それ以外にこの二週間で変わったものはない。だから「身体に合わなくなっていたクスリなのかも……」

 

 多分、この話を書くと、同輩のお年寄りで「もしや」と気づかれる方がおられるのではないですか。これはお医者さんのせいじゃあない。診て頂いている先生が抱えている患者さんは数百人は下らない。その患者さんの一人一人を漏らさず診察、治療、クスリの処方するには限界がある。であれば、こちらからしっかり病気や体調の変化を報告し信頼関係を築いておくことこそが大切。

 

 僕の場合は、目、歯など他の病名と通院履歴など都度状況を伝え、処方箋に書き加えていただいている。こうした信頼関係から、微妙な体調変化を見つけ指定の大学病院の優先診察や検査を受けることになり、初期癌の段階で手術、開腹も抗がん剤治療もなく済ますことができた。

 

 病はお医者さん任せではない。親身なお医者さんをつくって何でも話す関係を築くことが大事ですね。