「後ろにつなぐ意識」に欠けてない!? | 明日通信

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昨年のケーブルテレビより 

 

 昨夜の日ハム戦0対5、10回目のゼロ敗。

 「どうしたんかね」と言いたいところだけど、昨夜の9回裏のワンアウト満塁から1点も獲れない原因は、こんなところにあるかもな、と思ったね。ファンの方思い出してみてください。

 

 9回裏4番末包から。その末包、追い込まれて強引なスイングを抑え、外の球を拾うようなバッティングでセンター前へヒット。5番坂倉、ファールで粘ったけれど三振、ワンアウト。6番菊池、低目の球を掬ってレフト前へヒット。7番田中、セカンドのグラブを弾いてライト前ヒット。

 ワンアウト満塁。

 

 この後、矢野の代打宇草、最後はワンバウンドするような球に手を出し三振、ツーアウト。投手河野の代打林、空振り、ファールの後、内角の球に手が出ず見逃し三振、ゲームセット。

 

 9回のスリーアウトすべて三振だった。坂倉は絶不調、僕の目では打てる状態になく、できればファームで調整してきた方がいいかも。

 

 問題は宇草と林。僕の期待する若手の二人だが、自分の今の技術レベルをわきまえずただ打ち返すことばかりを考え、その結果が三振だったと思う。

 宇草は再度一軍に上がってレフトとライトへ数本ヒットを打っているがほとんどの打席が三振。林も同様、ライトのフェンス直撃のホームラン性ツーベースとセンターオーバーの長打を打っているが、ほとんど三振だ。

 

 こんな時の代打はひたすら長打狙いなのか。敗れてもまたまたぜろ敗は避けたい。末包でさえ、ヒット狙いに切り替えたのだ。ところが宇草も林もバットをいっぱいにグリップして大振りするだけ。

 

 宇草に打席を譲った矢野、2番の野間、この二人はグリップを短く持ち球をしつこくバットに当ててファールし投手に辟易させたうえで内野の間や頭越しのヒットを狙う。これは自分のヒット狙いは当然だが、打てなくてもランナーを進め、次のバッターに託す心掛けがあればこそだ。

 

 カープが連覇した強かった時代、「塁に走者がおれば自らを犠牲にして一つでも前に進め、同時に後の打者にチャンスを広げて託す」この意識が選手個々に浸透していたからだった。今のカープはそれを徹底していないのか、組織として徹底していなくてももうすぐカープの中心選手になるだろう宇草と林なら、状況に応じた何種類かの打ち方を心得ていて当然だろう。それをただ、振って三振、「相手の投手が一枚上だった」ではないよね。

 

 昨夜の情ない負け方は9回裏の宇草、林の意識や自覚の欠けた三振に尽きるよね。

 期待する二人だけに、もうちょっとしっかりしてよ、といいたかったね。