端境期のカープに若手の誰が… | 明日通信

明日通信

あすへ...

ケーブルテレビより

 昨日、カープの一軍は宮崎・日南の一次キャンプを終え(日程的には今日13日)沖縄に移動、15日から27日まで、コザのしんきんスタジアムで二次キャンプを張る。

 

 選ばれたメンバーを見ると若手が圧倒的に多い。この選手も一軍に選ばれたか、と名前を確認していて、ふと気づいたのは、今のカープにベテランと呼ばれ、球界にその名をとどろかす選手はほんのわずかしかいないことだった。

 

 押しも押されぬ選手は守備の名手の菊池、最多安打記録やホームラン20本以上の実績と日米プロ野球経験のある秋山、三割の打率実績のある坂倉、それに捕手として信頼が厚くNPBの選手会長を務める会澤くらい。松山も堂林も田中も野間もカープの野手としてなくてはならない存在だけど、球界に誇るほどの実績を上げていない。

 

 投手も野村、大瀬良、久里、頭角を現した床田、森下、栗林、矢崎、島内、中崎と野手陣に比べて投手陣は若干充実しているが、懸念材料も少なくない。

 

 新井さんは褒めて育てる監督。このたびもどの選手についても悪い指摘がなく、ほめあげた数をプラスしていくと投手陣は10勝クラスがズラッ、野手陣も高打率選手がズラッと並び、優勝も日本一も手が届きそうに思えてくる。

 

 しかし、冷静に見ると実績ある投手で今年も二けたの勝ち星の計算ができるのは二人、多くて三人。野手も基本となる守りはいいとしても打撃で軸になる選手はいないと言っていいかもしれない。

 菊池は良くて2割6分台、秋山は年齢的にシーズンを通しては難しく2割7分台、小園、坂倉、野間が3割台近くの期待が持てるが、ホームラン20本は届かない。選手会長の堂林の奮起が望まれるが、先発レギュラーは難しく20本のホームランも難しい。松山も代打止まりだろう。

 

 とすると若手の台頭だ。末包が昨季後半くらいの打棒を発揮すれば久しぶりにカープで20本以上打てる選手が生まれ、他チームに警戒感を呼び覚ますことになる。大砲候補としてレイノルズ、シャイナーが入団したが、バッティング練習や紅白戦の打つ姿を見た限り、日本の野球に慣れるまでに時間がかかりそうな感じだった。

 

 ということは、末包を含め新しい選手の出現がなければ、投手が3,4点台で頑張っても打線がそれ以上の得点を稼げず、常に厳しいゲーム展開に追い込まれる。

 

 まさに今のカープはベテランが力を落としはじめ若手が穴埋めしていく時期に、いわゆる端境期にきているといっていい。そうした時期に若手の台頭がなければ昨季の2位は愚かAクラスに残るのも厳しくなってくる。逆に若手4人、5人と台頭があれば間違いなく優勝戦線に絡むことになる。一にも二にも若手の台頭だ。

 

 その名がしばしば挙げられている田村、中村貴、久保、韮沢、二俣、林、矢野、それに中村健、中村奨、大盛、羽月、有能な選手のうちだれが頭角を現すか、楽しみであり不安でもある、だね。