二缶飲みました
熊本の中学校の先生たちが、昨年末、生徒を引率して京都へ修学旅行に行き、一緒に夕食を食べていた席でビールを飲んでいたのが、後に生徒の親からの連絡で発覚して問題となり、県の教育委員会から処分が下されることになりそうとか。
我が身内で未だ教職の場に籍を置いているのは一名のみだが、その昔は兄弟二人、遅れて会社定年後、教職に就いた父親もいた。堅物の父親に似合わず兄弟はバンカラで酒呑み。多分、生徒の前で酒を口にするということがあったかなかったかは分からぬが、酒臭いニオイで教壇に立ったのは一度や二度ではないだろう。今の時代の先生でなくてよかったなあとニュースを見ながら家内と笑った。
僕は“呑み助”の家筋に生まれながら余りたしなまなかったが、逆に、担任やまわりの人達から先生になることを勧められながら嫌いな職業が教師だからと頑なに拒否して脱線ばかりするボンクラ記者に、今となって教師は僕の適職だったのかなと。
笑いながら家内に話すと、
「ナニ言ってるんですか。生徒の前でノンアルコールを飲んでても、通報されたら『先生たち、晩飯のとき飲んでた』ということになり、教師にあるまじき行状、教育上よくないと一発アウトですよ」と家内。
「そやなあ、『安心してください、パンツ履いてますよ』の安村君じゃあないけど『安心してください、飲んでないですよ』といっても缶ビールを生徒の前でウマそうに飲んでる風体から、通報されたら教育上感心しない行為として処罰されるかもな」
それにしても、窮屈な時代になったもんじゃねえ。そのくらいエエやんか、なんてゆるされない。
あのおおらかな時代や人はどこへいったんじゃろか。メリケンやエゲレスや海外の国にはゆったりと心や器の大きさが残り、だからじゃろうなあ、おおらかな大地から”巨木”が育ってる。
……に対して我がジパングは育つ前に抜き取ったり切り倒し、しまいには”不毛の痩地”にしてしまって人も住めんようにしてしまう、またそれを正義と曲解してる、わびしいのお!
そや、通報した人、アンタがセンセイなれや、じゃね。