北朝鮮がミサイル、ホントに頼りになるのトランプさん! | 明日通信

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 昨日の朝、4時前に目が覚め、階下へ降りてケーブルテレビのゴルフ番組を見ていたら6時を回ってすぐ、「北朝鮮が6時前、何らかの飛翔体を発射した模様」のテロップが流れた。NHKに切り替えると臨時ニュースで繰り返し「北朝鮮がミサイルを発射し、北海道上空を飛行、襟裳岬東方1100km余の太平洋上に落下」とのこと。

北朝鮮が何らかの行動を起こすだろうとの予測が伝えられていたが「やっぱりな」だ。ただ、アメリカへ繰り返し警告していたグアム海域ではなく方向をずいぶん北に向け打ちこんだ。多分、アメリカ領土のアジアへの米軍最前線基地であるグアム周辺へ打ちこんだら本当にアメリカの反撃があるかもわからない。北の方向だったらアメリカに対する刺激を最小限に抑えながら長距離ミサイル技術のデモンストレーションになると考えたのかもしれない。

発射した名目は、米韓合同の軍事演習に対する警告、対抗手段を示したということらしい。しかし北朝鮮のミサイルはアメリカにとってはグアムからはるか遠い北方の太平洋上。こぶしを振り上げる必要がない。が、迷惑なのは日本だ。伝えられるところでは高度550㎞、領空とはいえ、ずっと高い空の上を通過しただけだが、そのミサイルを日本領土に落とすこともできる。だから昨日は国を挙げての大騒ぎになったわけだ。

安倍さんはすぐ、トランプさんと電話で小一時間、話をし、トランプさんから「アメリカは日本とともにある」なんて頼もしい言葉をもらったとのことだが、北朝鮮に対し、先日までの勇ましい話は語られずじまい。強固な日米同盟で事あれば日本とともに行動を起こすなんて日ごろ言っているのなら、トランプさん、ミサイルを打ち上げ日本の上空を通過させた北朝鮮に対しもっと強いメッセージを送ってもおかしくないのではないか。

黙っているのは、ミサイル発射に気を揉んだが、自国ではなく日本の空、「アメリカ第一」からするとちょっぴり他人事、軍事行動を起こさず済んでホッと胸をなでおろしている気がしてならない。

といってもミサイルを発射したから北朝鮮に対し軍事行動を起こしてほしいと望んでるわけではない。行動を起こすのはアメリカがリーダーシップをとって話し合いのテーブルに引き出すことだ。なにせ北朝鮮が望んでいるのはアメリカの本気の交渉だ。北朝鮮が核やミサイルを抱きしめて一歩も引かないのは、一半の責任がアメリカにあるということだ。イラクでフセインを、リビアでカダフィ―を殺害したのは核という強力な武器を持っていなかった過去の事例があるからという。金正恩さん、オレはフセインやカダフィ―の二の舞にならないと考えているからだ。

その意味で一にも二にも解決のカギを持っているのはアメリカ。トランプさんは信用ならず困った人だが、しっかり根付いた民主主義の制度があり、制度の下でトランプさんを動かし北朝鮮の核を放棄させてほしいものだ。一番迷惑するのはアメリカでも中国、ロシアでも、まして韓国でもなく日本なのだ。