安倍さんが、バンドン会議で留守中、首相官邸屋上で「不時着」している小型無人機「ドローン」がみつかった。新聞一面に日中首脳が出席の機会を捉え、昨秋来、二度目の会談。今回はお互い表情が少し緩んでいいな。そのトップ記事の横に、意図的と思える放射能を含んだ液体容器搭載のドローンみつかるの記事。
日中関係一歩前進のいい話の横に笑ってられないニュースである。
そこいらの家の物干しとか、ちょっとした企業ビルの屋上とか、いや、東京都庁や大阪府庁の建物や庭で見つかったのとは大きく違う。なにせ見つかった建物が１億３千万人の日本と日本人の命や生活、個人・企業・団体組織の権益を守り、動かすトップが仕事する本拠なのだ。
本来なら「蟻一匹も許可なく入れない、通さない堅固な砦」であるはず。ところが誰かが夜陰にまぎれてドローンを苦も無く官邸屋上に飛ばし、何かを遂行し引き上げるつもりだった。が、着陸に失敗してひっくり返り、還れなくなった。
大変なことだが、見つかってよかった。トラブルなく、ある目的を果たし引き上げていたら、防備の不備、アナをついてとんでもないことを企んだかもしれない。放射性物質や細菌など撒かれていたら国の政治がマヒすることだってあり得る。
守りは、うかつにも「空」もあったかではない。物理的な守りは正面（地上）だけでなく空も地下もある。我々からは、なんと無防備な、一刻の猶予なく専門家の知恵と知識を寄せ合って最高の守りを固めてほしいものだ。