さすがにプロの技は素晴らしいです。隙間がありません(笑)蜜蝋仕上げの木工品を作っている友人佐野正裕さん(鶴岡市)に頼んで材料を刻んでもらいました。

板もツルツルでしっかり乾燥されています。きっと灼熱の日光や雨に当たっても反ってはこないでしょう。屋根を塗装すればきっと10年いや20年でも持ちそうです。

 

左、友人作 右が私作。 
展示用に窓枠に押し付けているので屋根が前に出ています。


さっそく私も組み立ててみました。すると、積み木のように切り口が直角なので、釘打ちもボンド接着もしやすく、とても簡単に組み立てられました。

この材料はご自分で木材を刻めない方に販売もしています。ここではその作り方を紹介いたしますが、ご自分で材料を揃えられたほうが安価に作れます。どうぞ参考になさってください。
 

《移設巣箱の作り方》
 

 

まず、16cm立方体の本体を組み立てます。

 

少し大きさの違う2種類の板。
少し長いのが天板と底板(手前 長18×巾17.4×厚1.2cm)。
少し短いのが壁板(長16×巾17.4×厚1.2cm)です。

 

釘打ちします。釘をまっすぐに打つにはドリルで細い穴を開けてから打つといいですね。32 mm釘を使います。

 

少し短い16cm長さの壁板を18cm長さの天板と底板で挟んでいます。刻みがしっかりしているので、きれいな立方体の升ができました。私のようにどこか1〜2mmはみ出たりしません(笑)

 

ネットを貼る前に、割り箸を挟めるL字釘を天板のまんなかに打っておきましょう。曲がった釘を打つのは少々コツがいります。ラジオペンチなどで釘を押さえて打つとか、あらかじめドリルやキリで細い穴を開けておくといいですね。割箸よりゆるめに2ヶ所に打っておきます。釘は一晩水に浸けて錆びらせると抜けづらくなります。

軒下など巣穴が下に向いている巣はそのまま天板に移設します。壁などに横向きに作られている場合は、天板が壁になるよう90度ずらして割り箸を横位置にします。正方形なので上にしても横にしても使えるのです。

 

移設の際はハンマーで強く叩いて固定します。

 

 

《補足》
この割り箸を固定する方法ですが、その後結束バンドを使うのが最適でした。



詳しくはこちらを

 

 


タッカーを使って網戸用ネットを貼ります。タッカーはコメリで台湾製ハンディータッカー&ステープラーというのを598円で買いました。十分使えます。


余計な部分ははさみで切ります。

きれいに貼れました。寒くなる秋はクリアファイルなどを切って画鋲で貼り付ければ風も防げます。
これで本体は完成です。次に屋根を組み立てます。

左の2枚が屋根板
(長25×巾17.4×厚1.2cm)×1枚
(長25×巾16..4×厚1.2cm)×1枚


右が底板(長17.4×巾17.4cm×厚1cm)
荷造り用結束バンドでコンテナやブロックに固定するための溝が刻んであります。

 

幅が広い17.4cmの板を上(右)に重ねて4ヶ所を釘打ちします。刻みがしっかりしているので、きちんと直角になります。

 




底板にボンドを付けて、目分量で真ん中に接着します。

 


私はなにかとテープカッターがDIYアイテムになります(笑)

 

25mmの釘をこれくらいの角度で四隅に打ち込んでおくと確実です。

 

屋根の完成です。

左右の刻みは荷造り用結束バンドを通して、コンテナやコンクリートブロックに固定するための穴になります。

 

 


次に、ヒメスズメバチから護る格子巣門を組み立てます。


短い横棒(長13.4×1.2×1.2cm)が、
長い縦棒(長16×1.2×1.2cm)の中に入るようにして正方形にし、いちおう直角を確認してボンド接着します。ボンドは仮止めと考えると、やはり速乾ボンドは便利です。


そして、格子の入り口を接着します。
(長2×1.2×1.2cm)
問題の「格子の間隔」ですが、大型種のキアシナガバチやセグロアシナガバチでもストレスなく出入りができるよう、今年は9mmで実験してみようと考えています。9mmはヒメスズメバチも侵入できる隙間ですが、もしかしたら、そこまでして入ろうとしないのではないか、あるいは格子やネットで隠れて見えなくなるのでは、という昨年得た仮説を試してみようと思うのです。


これで襲われるなら、やはり8mmが適正ということになります。8mm間隔にするなら六角鉛筆を細かく切って、辺を下になるよう置いて角と角を挟むといいです。


大型種以外の種なら7mmなら確実です。六角鉛筆の辺と辺を挟むといいですね。

 

でも、今年9mmで襲われなければ、すべての種に9mmが使えるようになるので期待しています。

 


両端から接着して、余った隙間は真ん中にくるようにすると、左右対称で洒落ています。9mmの角材はホームセンターコメリで購入できます。

 


ほんのちょっと短く刻んである中横棒を接着して1分間ギッュと手で押さえつけます。

1本だけ赤く染めてある棒をはさめます。

 

挟んでいた9mm角材をはずします。

 


次に着地用の長い16cmの横棒を接着します。

 

この横棒を付けないと、体を横にして入ろうとして、くわえた肉団子が邪魔で入れなくなってしまうのです。

 


このあと網を貼りますが、タッカーの衝撃で接着が外れてしまいます。すぐに貼りたい場合は25mmの釘で固定するといいですね。



タッカーで裏側に網戸用ネットを貼って完成です。

次に本体の箱に、格子巣門が奥に入りこまないようにストッパーの棒を左右に貼り付けます。
巣門を作ったのと同じ長いほうの棒(長16×1.2×1.2cm)を使います。



角材を当てがって貼るといいですね。


そして、また一つ革命的な細工が加わりました!
木工師の友人が「これ使えば」と額縁用の金具(トンボ)を見せてくれたのです。おかげで簡単に止めることができ、なにより洒落ています。感謝感激しました(笑)

 

これで完成です!

 

 

裏側



3年前はただの箱でしたから、ずいぶん進化させることができました。




防腐剤を使用していない国産ヒノキ割り箸もちょうどいいサイズに切って付属いたします。

 

《使う道具》
・金槌
・速乾木工用ボンド
・タッカー
・はさみ

・カッター
・+ドライバー(トンボの木ネジ用)

《あれば便利》
・電動ドリルor 錐(きり)
・差し金(直角なもので代用可)

・テープカッターのような重しになるもの

 

 

販売については↓


 

ホームセンターの材料でご自分で作る方法

 


実際に巣箱に移設する方法はこちら