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蜂がたくさん付いている巣を確保するのは少し勇気がいります。私も初めは緊張しました。しかし、想像以上に蜂たちはおとなしいことに気づきました。

■刺されない格好と準備
働き蜂が生まれたアシナガバチの群れを巣ごと確保するのは、刺される場合があるので、刺されない格好でするのが最前提です。不安は失敗の元です。アシナガバチでも、稀にアナフィラキシーショックを起こす方がいます。厚手の服(雨合羽とか)、ゴム手袋(写真のゴム手袋は薄手なので危険です)、腕カバー、防虫ネット付き帽子などを準備しましょう。そして刺された場合を想定して、ポイズンリムーバーと重曹を準備しておきましょう。
■確保する時間
働き蜂がすべて戻る夕方の薄暗くなった頃〜夜
夜の場合は赤外線ライトで照らして作業します。LEDライトに赤いセロハンを貼ればOKです。
暗闇ではなるべく飛びたくないようで、逃がす確率が減ります。
■三つの捕獲の仕方
1.ビニール袋捕獲法
両手で袋の口を開いた状態で近づき、一瞬で被せて取ります。巣柄(軸)が取れてしまう確率が高いので、真下に引っ張らずに、いくらか横にスライドさせるように、そしてなるべく巣柄の根元に指を滑り込ませて押す感じにします。とはいえ私も成功率はいまだ60%です。人工巣柄を付けるための針金を必ず準備しておきましょう。
※明るく映っていますが本当はかなり薄暗い夕方です。
人工巣柄(軸)の付け方の動画はこちらを↓
【注意】キアシナガバチは、真ん中辺の育房には、縦に3〜4 回産卵するので、基本空き穴がありません。でも、少しずつ巣穴に向かってずれて育つので巣柄の根元は空いているんです。そこに針金を横に通して2点止めすれば幼虫を死なすことなく人工巣柄が付けられます。
2.リング捕獲法
平らな場所に営巣している場合のみですが、金属製のリング(調理器具店で買えます)に袋を通して、一瞬で巣に被せ、左手で押さえて右手で下敷きをリングと壁の隙間に差し込み巣柄の根本を押して外します。(硬くて外れない場合はいったん硬いヘラなどを使って落とすといいですね)下敷きとリングを密着させたまま地面に置いて、右手で袋を上に向ければ蜂は上に移動しますので、袋の口の部分に蜂がいないことを確認して口をふさぎます。
※下敷きはなるべく硬いものがいいです。
窓の蜂を捕獲する時にビニールカップをかぶせてハガキを静かに差し込むのと同じ理屈です。

3.ピンセット捕獲法
まだ蜂数が少なく、入り組んだ場所から確保する時は特にオススメです。なるべく強くつかめる大きなピンセットを購入しておきます。私が使っているのは22 cmサイズです。挟まる接点が広くなるよう自分で少し外に拡げました。


※30cmサイズを見つけて購入しましたが先が太くて使えませんでした。グラインターで細く削ってもらおうと思っています。
なるべく真っ暗になってから赤外線ライトで照らしてやるほうが蜂を散らさずに済みます。左手でビニール袋を口が開いた状態で持ち、右手でピンセットで巣柄の根元を掴んで静かにクネクネとひねり取る感じです。
巣柄を壊さないので、まずはこの方法で試しています。クネクネ揺らした時に、巣を飛び立つ蜂がいたり、ピンセットに刺してくる蜂がいたらやめます。
※明るく映っていますが本当はかなり薄暗い夕方です。
時間のかかる巣箱への移設作業は自宅に持ち帰って明るいところでじっくりやっています。
■巣と蜂を分離させる方法
ビニール袋の中で巣から蜂を分離させて巣を取り出します。しかし、数匹なら簡単ですが、大家族になればなるほど大変な作業となります。
キアシナガバチやセグロアシナガバチの場合は、割と簡単に巣から離れてくれます。ビニール袋の角を卓上ライトの傘に目玉クリップで挟んで、ビニール越しに指で追いやります。巣から離れた蜂たちはライトの照明に引き寄せられます。
問題はフタモンアシナガバチやコアシナガバチです。なかなか巣から離れてくれませんし、離してもまた戻ってしまいます。照明の灯りにもキアシナガバチほど引き寄せられません。ビギナーだった頃は毎回30分もかかっていました。しかし、良い方法を思いつきました。それが輪ゴムです!
●輪ゴム分離法
輪ゴムで巣をはさみ、端のほうから少しずつ蜂を追いやり移動させます。輪ゴムが仕切ってくれるので引き離した蜂にまた戻られることはありません。巣柄のところだけ注意深く通り越す必要があります。巣に残った蜂がいたら同じ作業を繰り返します。
一昨年のフタモン巨大巣を捕獲した時もこの方法で簡単に分離できました。

ただし、巣穴に頭突っ込んでじっとしている蜂がいますので要注意。よく確認してから取り出すかゴム手袋をはめるといいですね。私は巣を取り出す時に触って何度も刺されました(笑)
■巣を巣箱に取り付ける
長年、割り箸に挟んで結束バンドで固定する方法を実践してきましたが、昨年プライスカードクリップを巣箱に取り付けておけばワンタッチで簡単に巣を固定できることを閃きました。
カード挿しの部分に片方だけネジ止めすれば、角度を変えることができます。
高級感もあってお気に入りです^^
■ビニール袋の蜂を巣に戻す方法
まず、逃げぬよう巣箱に大きな輪ゴムで袋の口をとめます。
蜂は上に行くので巣は真上になるように巣箱を置きます。
袋の角に寄せていた蜂を巣の目の前で解放します。巣箱に蜂を入れただけでは巣に気づけず、逃げ出したい気持ちのままなので1匹残らず巣に気づかせることがとても大事です。

これで移設完了です。大変ですが夜のうちに
300m以上離れた畑などの引越し先に設置してきて下さい。
近いと同じ場所に戻ってしまい巣に帰れなくなってしまいます(重要)
格子巣門をずらして開けて、翌朝、記憶飛行をきちんとして飛び立つよう、一晩そっと落ち着かせましょう。
ヒメスズメバチや寄生蛾から守る格子巣門の取り付け方はこちらを参考にしてください↓
以上、ご不明なことがございましたら何でもお問い合わせください。
■万一刺された場合
アナフィラキシーショックが起こった時のことを考え、身近な方に刺されたことを報告します。そしてなるべく毒を吸い出します。ポイズンリムーバー(毒吸出し器)は購入しておいたほうが良いですね。それから、患部を濡らして重曹を擦り込みます。静かに体の変化を見ます。アナフィラキシーショックが起こる時はすぐ始まります。動悸、息切れ、息苦しさ、鼻詰まり、呼吸困難、蕁麻疹などが起こったら救急車を呼びましょう。1時間経っても、そのような症状がなければもう安心です。痛み、腫れ、あとからの痒みなどは毒そのものの症状なので問題ありません。
ちなみに、私はこの活動を始める以前に、スズメバチとミツバチにたくさん刺されて免疫を獲得できていましたので、アシナガバチに刺されても腫れたり痒くなったりはしませんでした。スズメバチは7〜8回くらい刺されて免疫が付いたようです。自然の中で何万年も生きてきた人や動物が持っている素晴らしいメカニズムだと思います😊
(2026.7.11記)






















