一昨年は船橋市の方から、今年は豊橋市、上尾市にお住まいの方から、9mm隙間の格子巣門でヒメスズメバチが侵入したと連絡が入りました。豊橋市の方は7mm隙間でも侵入されたそうです。

それを受けて格子巣門は、9mm、7mm、6mmと3種類の間隔で作り、侵入されたら9mmをふさぎ、それでも侵入されたら7mmもふさぐことをオススメしておりました。
(初めから7mmや6mmにしないのは、キアシやセグロなどの大型種などは出入りが困難になってしまうからです)

ただ、山形ではまだ一度も9mmすらも侵入されていないので。田舎のヒメスズメバチとちがって都市部に棲むヒメは執拗なのではと考えていました。


そして先日、いい実験をすることができました。

アシナガバチの引っ越し

捕獲してきたキボシアシナガバチがいるのですが、神経質な性格なのでストレス軽減に、引っ越し後3日ほど格子巣門をつけないでおいたのです。

 

すると、三日目の未明、「プチ、プチ」とキボシの巣箱から音が聞こえてきたのです。見上げると大きなヒメスズメバチが巣にとまっていました。あわてて追い払い、格子巣門をとりつけました。

さてこのあとどうなるか?
田舎のヒメスズメバチでも、そこにアシナガバチの巣があると知ってしまったら執拗に襲うのではないかと推測しました。ただ、3年前に同じことがあった時は来ませんでした。

そして、翌々日の未明、やはり侵入していました。逃げ出そうにもどこから入ったかわからなくなって巣箱内は大騒ぎになったので、巣門をはずして逃がしてあげました。

 

今度は9mmの隙間をふさぎました。
7mmの隙間をくぐるかどうか!?

その結果は、まもなくわかりました。
仕事しながら、窓の外のキボシに注意を払っていると、ヒメが飛んできました。その時の動画がこちらです。

 

 

その後、ヒメスズメバチは来なくなりました。

《追記》
しかし…

この動画を見た巣箱利用者さんから、7mmから入られたと報告がありました。考えてみると他の蜂もそうですが、巣の深さや餌の量で働き蜂の体格に大小の差があります。ヒメスズメバチも小柄に生まれた働き蜂は7mmでも入れるのかもしれませんね。油断しないで度々確認してみようと思います。

《追記2》
今回7mmから侵入されたと報告下さった方も東京にお住まいです。これまで格子巣門に侵入された5人の方に共通するのは、皆さん都市部の方。田舎の巣箱利用者さんからはまだ1件も報告はありません。もしかしたら、都市部に棲むヒメスズメバチは慢性的に餌不足で体格が小さいのでは…