昨日は、山形市の知人宅のフタモンアシナガバチを捕獲しました。
残念ながら軸(巣柄)が取れてしまったので、いつものように人工軸をセットしました。ところが、割り箸にはさむ作業をしているうちに、脱落してしまいました。初めての経験でした。
一昨日、河北町で捕獲したフタモンアシナガバチには、きちっと人工軸を取り付けられただけに驚きました。
ただでさえ、薄いフタモンアシナガバチの巣ですが、どうやら、空だと思った巣穴に小さな幼虫がいたようです。その幼虫を針金を挿入して、つぶしてしまったため、巣が濡れ脱落したようです。
そこで、今度は空の巣穴がある両端に人工軸を2本通してみました。しかし、やはり脱落してしまいました。端はよほど薄い作りのようです。
仕方がないので、逆さにすることにしました。もう一度別の穴を使って2本の人工軸を取り付け、移設巣箱を逆さにして上向きのまま、取り付けました。
このまま、逆さのまま飼おうと思ったのです。常々、どうしてアシナガバチの巣は下を向いているのかを考えると、きっと雨が貯まらないようにだと思うのです。なので、きっと逆さでも飼えると思ったのでした。
でも、その不自然さが気になっていたことも確かです。
そうしているうちに、暗くなってしまったので、畑に持っていくのはあきらめて、そのまま車の中に一泊してもらいました。
そして、翌朝の夢と覚醒のはざま時間に、またいいことをひらめきました。
私の部屋のベランダで脱落しない程度のギリギリの角度に置いてみました。レンガが一つ足りなくていたら、ちょうどよくスズメが利用しなくなった巣箱がありました(笑)
軸の補強具合を確かめながら、少しずつ角度を垂直に近づけて行こうと考えたのです。畑には垂直にできてから持って行こうと思っています。
《その後》
三日後に確認したら、捕獲時に短く切れていた軸を伸ばして板に付けベッタリ補強していました(写真右)。考えて見ると捕獲翌朝の写真(写真左)の軸もすでに伸ばされていたようです。なにしろ、割り箸で挟めないほど短かったのです。その再生力に改めて感動しました。おかげで、だいぶ垂直に戻せました。畑に行って活躍してもらう日も近いです!
駆除されるアシナガバチをレスキューして、畑に移住させることに興味がある方は、こちらのページをご覧ください。
7月は度々移設作業をしています。見学ご希望の方は連絡ください。いらっしゃれる日に合わせて作業いたします。
電話0237-67-3260 ハチ蜜の森キャンドル安藤
■移住させるにあたり注意点
1.リスクを伴う場合があります
アシナガバチは温厚とはいえ、巣に近づいたり、触ったりすれば刺されます。スズメバチ同様アナフィラキシーを起こして亡くなった方もいます。アシナガバチの行動半径は以外と狭く50〜100m程度といわれていますが、住宅地と隣接する農地ではトラブルも起こるかもしれません。様々なリスクを伴なう可能性があることもご理解の上、自己責任で行ってください。
2.遠いエリアからの移設はやめましょう
同じ種類のアシナガバチでも場所により亜種があったりします。種の保存上の問題がないとも限りませんので、県外とか遠く離れた、地形的に明らかに違う別のエリアからは移住させないようにしましょう。
■講演・実地講習をいたしております!
駆除されるアシナガバチを保護して無農薬菜園に移住させる方法について講演をしています。あらかじめ巣を見つけておいていただければ、実際に木箱に巣を移設させる技もお見せできます。(6月〜8月初めまで)無料でけっこうですが、遠方なら交通宿泊費をご負担ください。詳しくは、メッセージでお問い合わせください。