僕は30年間、剣道部の顧問をしてきた。そして、彼女たちと共に高校生活を楽しませてもらった。
新聞では教員の過重負担との声が載ってる。けどさ、楽しめなくなったら転職したら〜?
剣道部には初心者しか入部して来なかった。
でも、最低限2段は取らせて上げるのを、自分のノルマと決めてた。だから、稽古は厳しかったよ。
毎年10人は最初入部するけど、残るのは3〜4人かな。
Mは運動神経抜群だった。当時、東京の強豪校は桜美林だった。そして、中大付属高校の体育館での試合で桜美林の先鋒を何と(秒殺し)_で敗った。
観戦者から(ウオッ)_との声が上がった。見事な(差し面)_2本だった。後は勿論続かず4敗だったけどさ。Mだけで満足、満足でした。
次は運動音痴のKですが、よくぞ退部しないで他の連中の役に立った献身的行為は忘れられないよ。試合が近づくと常に(元立ち)_を務めてくれた。
其の日は(出鼻小手)_の稽古でした。相手が面打ちに来る所を小手を打つ。(後の先)_ですね。
Kは其の日も元立ちを務めてくれた。
しばらく経つと(止め)_と言うと、Kが(先生、皆んながやっとコツを掴めてきたから、あと30分やらせて下さい)_だってさ。
僕は(分かった)_としか言えないわな。時計とニラメッコ状態で、さすがに20分後には(K止めるぞ)_と止めさせた。部員に家庭科室から氷をバケツに入れて持ってこさせた。
Kの手首はかなり腫れてるはず。小手の紐を緩めて出した手首は案の定、腫れ上がってた。
直ぐバケツに入れた。他の部員は涙ぐんでた。
そんなKを僕は尊敬の念で見てたよ。
こうした件の積み重ねで部活動の一体感が育まれていったかな~。
あとは夏合宿かな。普通は1年は奴隷、2年平民、3年王様だけど、僕は反対の事をした。
3年がトイレ掃除、2年は部屋掃除、1年はサポート。
だからね、下級生は上級生を尊敬してた。上級生は下級生を可愛がったかな。合宿では午前
午後、夜と1日中稽古だからキツイよね~?
春合宿は学校内で、夏合宿は尾瀬の片品村だった。最終日の午前はご褒美と言う事で、尾瀬ヶ原の日光キスゲ見物に行った。黄色の絨毯が広がってた。
ありがとうございました。感謝、感謝💞💯