部品のリバースエンジニアリングってどうやってするの?
こんにちは。エンジニアのかねひらです。
今回は、私たちが取り組んでいるリバースエンジニアリングについてのお話です。
NSR250Rのクラッチカバーを例に説明していきます。
NSR好きなら一目でわかるこの部品。
転倒などで割れてしまったり傷が入ってしまったり、割れはなくても紫外線による劣化で色が薄くなって古さが滲み出ている方も多い、そんな部品ではないでしょうか。
中にはカバーを外して乾式クラッチを見せて乗る人や、社外品のカーボンパーツをつけている人もいるでしょう。
でも純正スタイルもシンプルにカッコ良くていいですよね!
ありがたいことに今でも某オークションにて中古部品の入手は可能ですが・・・
中古クラッチカバー、価格高騰中!
程度の良い中古部品は1万円を超える高値で取引きされていて、
中には2万円オーバーで落札されたことも!![]()
この値段を見ると、ちょっと考えてしまいますよね。
最近は3Dプリンターで作られた低価格なクラッチカバーも見かけますが、
・見栄えが悪く、積層目で割れやすいなど強度が低い
・3Dプリンター材料の多くは耐候性が弱く紫外線ですぐ劣化する
・耐熱性も低くエンジンの熱などで変形しやすい
こういった点がどうしても気になります。
見た目はそれっぽくても、
長く安心して使えるかと言われると、正直不安
というのが本音です。
私たちはそんな不安を解消すべく、
高品質で入手しやすい価格での販売を目指しています!
まずは部品をスキャンするところから
ここからが本題です。
どうやって部品を再現していくのでしょうか。
まずは純正のクラッチカバーをベースに、ちゃんとした3Dデータを作るところから始めていきます。
最初の工程は3Dスキャンです。現物をしっかりスキャンすることが重要です。
使用しているのは、REVOPOINTの3Dスキャナー「REVOPOINT MINI」
現在はREVOPOINT MINI 2が発売されているようですが、個人でも手の届く値段にも関わらず、超高精度のスキャンができる優れものです![]()
手持ちで対象物を写すだけで、測定が困難な曲面や凹凸などを高精細に再現してくれます。
スキャンだけに頼らないのが大事なところ!
3Dスキャナーは本当に便利なんですが、スキャンしたデータはそのままでは使えません![]()
なぜならスキャンしたデータはメッシュデータと呼ばれる三角の面の集合体で出来たデータで、このデータでは綺麗な面が得られず、編集などもとても困難な状態だからです。
3Dプリントするだけなら使えないこともないですが、リバースエンジニアリングするにはきちんとした使える3Dデータを作る必要があります![]()
なのでここからが非常に重要な作業で、
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ノギス
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マイクロメーター
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キャリパーゲージ
などを使って、地道に寸法を測っていきます。
三次元測定機や工具顕微鏡など高性能な測定器があればより良いのですが、そんな高価なものはありません![]()
位置決めやボルト穴の位置、機能や性能に直接関わる部分はピンゲージやダイヤルゲージなども使い、特に慎重に測定していきます。
3D-CADで作成して、
ようやく“使えるデータ”になる
CADにスキャンしたデータを取り込み、原点を合わせて配置します。
そして測定した寸法をもとに、CAD上でクラッチカバーをイチから作り込んでいきます。
測定できない形状はスキャンしたデータに合わせて線を描いていきます。
完成した3Dデータがこちらです。
裏側のメッシュを取り付けるための溶着ピンも再現し、側面の穴なども純正品と同様に金型で作ることを想定し、金型で抜くことができる形状にしています。
これでやっと、
「それっぽい形」ではなく、ちゃんと部品として成立する形になりました。
3D-CADのデータにすることで、加工用のデータにすることはもちろん、図面を描いたり、レンダリングを施したりと他のことにも応用できるようになります。
◇このデータを使って、量産につなげていくことが目標
今回は3Dデータを作成するところまでですが、今後は作成したクラッチカバーの3Dデータを使用し、最終的には量産を目標にしています。
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純正と変わらないフィット感
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実車で使って問題ない強度
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耐候性、耐熱性などを考慮した材質
このあたりを大事にしながら、
「ちゃんと使える純正互換部品」を目指していきます![]()
まだ試作や検討が必要な段階ですが、
その過程も含めて、このブログで正直に書いていくつもりですので興味のある方はぜひフォローお願いします。
次回はこんな話をする予定です
次回は、
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3Dスキャンの便利なところ
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実際にやってみて分かった弱点
このあたりを書こうと思っています。
NSR250R好きな方に、
「なるほど、そうなってるのか」と思ってもらえたら嬉しいです![]()
それでは、また次回よろしくお願いします。










