バンコクのアパート猫
アパートの猫がまた増えた。
数年前から少しずつアパートの駐車場にいつくようになった野良猫たち。
管理人のおばさんや、共用スペースを毎日掃除してくれるおばちゃんたちが世話をしているうちに、どんどんその数が増えていた。
日本じゃ地域猫と呼ばれる猫たちは、いつのまにかウチのアパートの住人の共同飼育猫になった。
アパートの猫として認められた証拠に最近は首輪をつけてもらい、我が物顔でアパートの駐車場を闊歩している。
いつのまにか見かけなくなった猫もいるが、掃除のおばさんに聞くと、
「あぁ、あの子はよそのオス猫とどっかに行ったようね」とのこと。
日本の地域猫のように避妊などしないし、毎年その数が増えていく。
中には猫嫌いの住人もいるだろうけど、誰も文句は言わない。
「この車のボンネットの中からこの子達の鳴き声が聞こえたので、みんなで引っ張り出して助けてあげたの」
母猫の姿はと探してみると、子猫を産んだ車の下から子猫たちの様子を伺っていた。
もう少し大きくなるまでこのケージで見守るそうだが、3匹の子猫たちはとても元気なので、外に出してもらえる日もそう遠くないだろう。
バンコクの暑い夏
明け方に激しい雨が降った。
雨音で目が覚めて、住み慣れたアパートの自室のベランダに出ると、猛烈な雨と風が舞い込んでずぶ濡れになった。
今年のバンコクの夏は異常な暑さだった。
古くからのタイの友人も、かつて無い今年の夏の暑さに驚いていた。
そのバンコクの暑い夏が今朝、終わった。
昨日までの暑さはもうおしまい。
潔く季節が切り替わる。
暑さが収まって嬉しい反面、これから半年近く続く雨季を思うと少し気が滅入る。
それもまたバンコク、良いも悪いもふくめて受け流し、受け入れて、今日もまた、どうにかなるわな。
