先日は大手買取店主催の業者市の引き取りに行ってきました。

 

 

骨董系の強い大手買取店の業者市には外国人バイヤーも参加します。

 

 

 

もしかしたら主力は外国人バイヤーかも知れませんが、そういうバイヤーは購入した美術品は保税倉庫に保管する場合が多いと聞きます。

 

 

 

保税倉庫というのは、輸出入品の関税が一旦保留される倉庫なので、美術品の輸出入で多く使われます。

 

 

 

 

例えば、日本の保税倉庫 → スイスの保税倉庫に移した場合は関税が掛かりません。

 

スイスの保税倉庫内で美術品オークションが開催されていますので、そこで落札すれば無関税で美術品が買える訳です。

 

 

更に落札後に無関税の第三国(タックスヘイブン)に輸出すれば、無税で資産が手に入る訳ですね。

 

一度倉庫から外に出てしまえば追跡できなくなるので、あとはレプリカや現代物のような事をインボイスに書いて自国に発送する訳です。

 

多くの名品が行方不明になるのは、そういった理由による場合も多いんでしょうね。

 

 

 

 

欧米のお金持ちが良く使うスキームで、スイスのルガーヌあたりではこういったお金持ちの取引拠点として一大別荘地になっているそうです。

 

 

 

 

そういった背景があるためか、美術品の業者市は同区画内に保税倉庫がある物流倉庫の近辺にある場合も多いです。

 

 

 

 

この廊下の先が業者市のある部屋です。

 

 

 

 

 

今回引き取って来た刀は、関の本鍛錬軍刀です。

 

陸軍受命刀工の佐藤兼住刀工の刀で、長さは67.1cmもあります。

 

また身幅も広く如何にも斬れそうな刀です。

 

 

 

 

 

しかし、保管疵や黒くなった錆があります。

 

この錆は黒いですが、まだ浅いので名倉あたりでも取れそうです。

 

 

元々の研磨も差込研磨のようなので、今回も差込で研磨しようと思います。

 

こういう斬味系の刀は差し込みが良いですね。

 

この手の刀の場合は、ユーザー様も、殆どの方が差込を望まれる感じがします。

※刃取より斬味が良いそうです。(私は斬らないので聞いた話です)

 

 

 

今週末にでも研磨して早めにアップロードしたいと思いますが、来週は富士山麓に行く予定があるのでいつになる事やら・・・

 

 

 

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今は売るものがこれしかありません・・・

 

早く在庫を復活させないと・・・