菊一、三条宗近といえば古刀の名工で、まさに文化財級の刀ですよね。
一般の愛刀家には手が届かない刀ですね。
でも、庶民にも手が届く菊一や三条宗近があります。
現代刀の菊一や三条宗近がそれです。
しかも「本物」ですよ!!
明治時代になると、商標という制度が登場します。
明治17年に始まった制度ですが、商標登録すると、その商標が独占的に使えるようになります。
その時に、菊一や三条宗近は京都、奈良、伊勢の包丁店に商標登録されました。
京都四条には「菊一文字」
奈良には「三条小鍛冶宗近」に「菊一文珠包永」
伊勢には「伊勢菊一文字」
が有名ですね。
恐らく、江戸時代から観光客向けに刀を販売していたんでしょうね。
明治時代になると観光地の包丁店として繫盛しますが、戦時中になると軍刀の販売を始めます。
三条小鍛冶宗近や菊一の軍刀
なかなかハッタリが効きますよね。
しかも本物ですよ! (商標権を持っているので公的に本物)
しかし、本物ですが日刀保の保存審査には恐らく通りません。
今まで何本か見てきましたが、これらは洋鋼の工業品なんですよね・・・
関刻印があるものが多いので、恐らく関の工場で作られていたのでしょう。
洋鋼だから多分切味は良いのだと思いますが、それだと保存は通りませんね。
安価ですが、公的な意味で本物の「三条宗近」や「菊一」なので、ネタとして一本持っておくのも良いかも知れませんね。
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